こわれた

リリは度々、リーゼの目を盗んでは若菜の元へ行きトランプだったりあやとりと言った遊びを楽しんでいた、対する若菜は最初の方は楽しかったが、今はバレたらどうなるのかという危機感の方が大きかった。


「どう、上手いでしょ」

「う....うん...上手だね...」

「もう、そんなに心配する事なんかないから、お姉様は今出張中だからバレる事はないよ」 


自信満々に言うとクッキーを頬張りながらけん玉を披露している、若菜に取って今の時間はとても貴重で1分いや1時間でも多く寝たいのだが、この世界に来て自分に優しくしてくれているリリを無下には出来ないと思い言えずにいた。


「どうしたの、眠いの?」


そんな感情を読み取ったのか、リリが聞いてきてくれた。


「...う...うん」

「そうなの?それなら早く言ってよ、ごめんね気を遣えなくて、あたし楽しくて」

「ううん...楽しかったし...気にしないで...」

「寝るなら、あたしもここで寝よっと」


「誰かと寝るの久しぶり」と言いながらウキウキとリーゼのベットに入りお互いにおやすみと言うと2人ははすぐに深い眠りに入った、だがこの時は忘れていたリーゼが帰ってくるのが今日だと言う事を。

しばらくすると若菜は首に走る激痛で目を覚ました。


「いっっ!!」

「おはよう」


顔を上げるとそこにはリーゼが今にも人を殺しそうな目つきで若菜を見下ろしていて、若菜は恐怖で体が震え始め、檻から引きずり出された乱暴に床に投げられる。


「人の妹をたぶらかすなんて...お前自分が奴隷って事わかってんの?なあっ!!」

「ちっ!ちが.....ご....ごめん...なさっ...いっ!!」


違うと言おうとしたが恐怖で頭がは真っ白になり謝罪と混ざったようになったが首に激痛が走りその場でもがき苦しんだ。


「勝手に喋んなって言ったよね?」


首輪につけられた鎖を引っ張られるとリーゼは若菜の口に綿を詰め込むと左足を勢いよく踏みつけた。


「んんんんっ!!」


あまりの痛さに意識が飛びそうなるが首に電流が流れかろうじて意識を保っている。


「あなたみたいな出来の悪い奴隷には反省が必要みたいね」


鎖で引きずられながらどこかへ連れてかれる道中リリがリーゼの元へ走ってくる。


「お姉様、違うの!そこのペットちゃんは悪くないの!」

「リリ、部屋に戻ってなさいって言ったわよ」

「だ、だから乱暴するのはやめて!」

「リリ!!」


姉に怒鳴られリリは涙を流し部屋に戻っていったのを確認すると再び引きずられながら歩き始め地下へと続く階段があっても容赦なく引きずり足だけでなく色々な所を打ち付けた、そして鉄で作られた扉を開けるとそこは光が一切ない暗い部屋だった、その部屋に若菜は雑に投げ飛ばされると、


「そこでしばらく反省しなさい、時間になったら躾もしにくるから...じゃ」


バンッ!!と大きな音を立てて扉が閉まった。


「...うっ...ひっぐ...もう...ころしてよ......やだ.....しにたい.....いたい.......やだよ......なんで.....もう....いたいのやだ.....くらい....なにもない...........ごめんなさい.....ごめんなさい......ごめんなさい..........ゴホッ..........ごめんなさい......おかあさん..........おやふこうもので.....ごめんなさい........わたし.......もう.....」


ボロ雑巾の様な姿になった若菜は泣きながら自暴自棄の様なものになってしまった、リーゼがきたら殺してもらおうと考えているぐらいに。


「..............しねば..........らくに.......なれる.........かも.....ふふ..........たのしみ.......」


若菜は完全に壊れてしまった

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