第7話
りんが湯上がりの肌をタオルで拭きながら、キッチンへ向かう。ゆうなはクッキーの入った缶を開けて、皿に並べている。
「お姉ちゃん、クッキーもういい匂い!」
りんが嬉しそうに言う。
「はい、どうぞ。好きなだけ食べていいよ。」
ゆうなが微笑みながら、皿をりんに差し出す。
「いただきます!」
りんがクッキーを一口頬張る。
「おいしい!」
甘い香りが広がり、りんの顔がほころぶ。
「よかったね。宿題も頑張ったし、今日は特別に多めに食べてもいいよ。」
ゆうなが優しく言う。
「お姉ちゃん、学校で友達に聞いたんだけど…」
りんが少し真剣な表情になる。
「何を聞いたの?」
ゆうなが興味を持って尋ねる。
「恋愛って何?みんなで話してたけど、よくわからなかった。」
りんが素直に言う。
「恋愛?そうだね…難しいテーマだね。」
ゆうなが考える。
「うん、友達が彼氏いるって言ってたから、どういうことなのかなって。」
りんがさらに尋ねる。
「恋愛って、お互いに特別な感情を持つことかな。大切に思う人との関係なんだ。」
ゆうなが説明を続ける。
「それって、友達とは違うの?」
りんが首をかしげる。
「そう、友達は友達のままだけど、恋愛はもっと深い絆を感じる関係だと思う。」
ゆうなが答える。
「じゃあ、お姉ちゃんは好きな人いるの?」
りんが目を輝かせて聞く。
「私?うーん、まだそういうことを考えたことはないな。」
ゆうなが照れ笑いする。
「そうなんだ。私もまだわからないけど、ちょっと気になる!」
りんが無邪気に言う。
「でも、無理に考えなくていいよ。自然にわかる時が来るから。」
ゆうなが優しく励ます。
「うん、そうだね。お姉ちゃん、教えてくれてありがとう!」
りんが笑顔で頷く。
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