第4話 フォローするの?

早朝、さっと朝食を済ませ病院へ。


混んでる…


【なんで弟と病院に…情けない…】


【情けないのは俺だよ。階段踏み外して骨折とかあり得ないだろ】


【うるさいなー、そもそも正人がシャンプーを使っちゃうから】


【謝っただろ、ケチ姉】


【あーあ、今日本当は横にいるのが主任だったのにな〜なんでこんなのが…】


【じゃ、あとはお一人でどうぞ。転ばないように。帰りはタクシーでも使ってくださいな】


 ムカついた!!こんなやつのために有給使うんじゃなかった。


【ごめん…言い過ぎた。ありがとう…】


少しは反省したか。あっ、ちょうど呼ばれた。


【最初からそう言えよ。呼ばれたよ。行くぞ】


美優に肩を貸して、診察室へ。



………………結果……………捻挫?……………



捻挫???


昨日の痛がり方は?


【間違い無いですね、テーピングの方法教えますから、覚えてくださいね。一人では難しいので手伝ってもらって、えーと…】


【弟です。覚えますのでよろしくお願いします】


【弟さんね。良かった。身内の方ならお風呂上がりにお願い出来るからね。毎日交換してください】


【毎日…面倒だな。美優、覚えてよ】


【弟にテーピングなんて…でも仕方ないね】


 優奈とのチャットと重ならないようにしないとな。


教わったテーピングは結構面倒。


毎日か…はぁー。


【正人、ごめん。面倒なことに】


【骨折よりマシだ。それにしても大袈裟な痛がり方して、捻挫とはね】


【本当に痛かったんだから〜会計呼ばれたみたい。これ持っていって】


【俺がいくの?何から何まで…】


会計のお姉さんがニコニコして、


【彼女さんの付き添い?優しいね】


【違います。姉です】


【お姉さんの!!優しい弟くんね】


彼氏に見えるのかな?


帰り道、美優が、


【お茶していかない?今日のお礼。すっごく美味しいスイーツ🍰のお店あるからさ】


【午前中全て使って、スイーツ🍰のみか…】


しょぼーん。不憫に思ったのか美優は、


【その後さ、最新の欲しがってたスマホ買ってあげる。機種代だけね。通信費は自分で…えっ、何?急に?】


思わず美優の手を握りしめて、涙…


【ありがとう!!本当にありがとう。諦めていたんだ。それが手に入るなんて】


【大袈裟でしょ。スマホくらい。前見て!!手、手離して!!運転に集中!!そこ右に曲がってすぐにお店があるから】


【承知いたした。お姉様!!】


【返事おかしくない?】

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