第2話 チャット2

 慌ただしく帰ってきて、風呂入って、飯は飲み込むように…ゲホッ!!詰まった!!!


【水…水を…】


慌てて水で喉に詰まったものを…


ふっー、生きてる…


【呆れた…何してんの?本当に私の弟?】


 姉の美優だ。学生の頃に陸上で大活躍した実績、成績優秀、容姿もなかなか(俺の友達からも大人気のため)らしく?何も障害もなく大手企業に就職。


そして、小うるさく俺に何かと言ってくる。


母親が二人いるみたいで嫌になる。


とにかく姉には関わらないことだ。


【母さん、ご馳走様】


【おかわりは?食べないの?】


【うん。もう腹一杯】


そんな会話に、姉は、


【だからそんな貧相な体なんだよ。細マッチョにでもなればもう少しモテてもおかしくないのに。ほんと勿体無いんだから…】


【うるさい、美優!!そっくりの言葉返すよ】


【何?それ、私は弟が自慢できたら嬉しいかなと思って】


【自慢できなくて悪かったね〜俺用事あるんで。じゃ】


ちょっと容姿がいいからって、美優のやつ…


俺何言ってんだ?姉の容姿のことなんて?


忘れた!!よし、急いでログインと。


 ふぅー、今日は俺の方が早かったかな。いつもの場所っと。ここも人が増えてきたな。変えたほうがいいかもな。優奈珍しく遅い…


ほら、近づいてくるのがいる…


そろそろ場所変更確定だ。ん?あれ、優奈?


 なんで、こっちに来ないんだ?さては、別のキャラが近くにいるからか。


 三人で会話してもいいんだけど、優奈とだけ話したいんだよな。慣れてるし、なんと言っても可愛い(ゲームのキャラだが…)


仕方ない、迂回して優奈のとこ行くか。


※【優奈、遅かったね。珍しいね】※


※【正人〜ごめん。弟の勉強付き合ってて。ちょっと喧嘩になっちゃって。そして慌ててきたら、別の人いるじゃん。私は正人と話すためにログインしてるのに】※


おっ、嬉しいね。それ!!


※【あのさ、場所変えようか?そうだな…遊園地🎡の裏の公園は?】※


※【うん。そっちにしよ。人いないもんね】※


※【公園で二人きり。話しやすいもんね。2人きりってちょっと、実際にあったら照れるね。夜なのに公園って】※


※【…そういう方向に持って行きたいの?】※


※【ち、ち、違うって!!勘違い、いや、ごめん。優奈とは話しやすいから、つい…ごめん】


やらかした?俺?


※【ふふっ…可愛い!!かまったの。ごめんね。正人って弟みたい…こんな可愛い弟なら大歓迎なんだけどな〜】※


※【なんだよ、それは。びびったよ、嫌われたと。姉ね…実際の姉はこんなに優しくないけどさ。姉に優しくされてもゾーとするよ】※


※【正人、お姉さんいるの?】※


※【そっちも弟いるの?】※


※【面白!!もしかして、部屋でチャットやってたりして。うん!!こっそり見てこよう】※


※【やめた方が、年頃の男の部屋に。いくら姉でも。いきなり開けるなよ】※


※【大丈夫だって。待ってて】※



知らないぞ〜俺なら嫌だな…



※バタン!!※ えっ!!嘘?



【正人、私のシャンプー🧴使ったでしょ!!何回間違えるの。しかもリンス使わないからバランス崩れちゃうじゃない!!もう、馬鹿!!ん?何、フリーズしてる?おーい、正人〜】


び、ビビった…本当に優奈かと思った。
















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