カルローズ米(Calrose) Pros and Cons

 最近、スーパーでカルローズ米というのを見かけるようになった。

 私が見た限り、5kgで4000円いかないぐらい(訂正)で、高騰が続く国産米に比べると多少安い。

 カルローズの「カル」は「カリフォルニア」で、カリフォルニア産の中粒種のことを指しているそうだが、あまりおいしくないという話も聞く。

 日本人はモチモチ、ネバネバとした食感が好きで、タイ米に代表されるインディカ米(細長い形で、「長粒種」とも呼ばれる)は硬くてボソボソしているのであまり人気がないようだ。

 以前、コメの食感を決定するのは含まれるアミロースとアミロペクチンの割合という記事を書いた。アミロースが多ければ多いほど硬くなり(=インディカ米)、逆にアミロペクチンが100%になるともち米である。

 高野克己・谷口亜樹子編「米の科学」によれば、日本で一般的に炊飯米(主食用)として用いられるジャポニカ米はアミロース含有量が15-24%程度の中アミロース米で、例えば有名なコシヒカリもここに入る。

 今回のカルローズ米に関しては、インディカ米と比べると比較的ふっくら、もっちりしていて、タイ米と国産米の中間ぐらいという話だが、おそらくそのデンプンに占めるアミロースの割合は20-25%程度だろう。

 実際、米の「硬さ」は食べ方や調理法にも影響している。日本人は米をそのまま炊いて食べているが、タイやインドなどでは以前も紹介したビリヤニのように油などを加え料理して食べるのが主流だ。

 ここで一つ、意外なメリット。高アミロース米、そして通常の国産米と比べてアミロースの割合が高いカルローズ米はGI値が低いので、糖尿病対策的にはいいかもしれない。

 ただし、カルローズ米は輸入米であるため、ポストハーベスト(収穫後に使用される農薬)の問題がある。そしてカリフォルニアの土壌にはヒ素が含まれているため、そこで生産される穀物にはヒ素が蓄積する。玄米に比べ白米の場合はたまるヒ素も微量なので輸入基準を満たしているのだと思われるが、どうしても気になる方は避けた方がいいかも(ヒ素に関して、国産米にはほとんど含まれていないらしい)。

 以上、素人見解ですが。

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