ステータス決め

最初に見たのは、目の前に立つ透き通るような緑の髪が印象的な修道服を着た女性だった。


身長は165cmほどでスタイル抜群な姿は、自慢の美貌を持つアカネでも目を見張るものがある。


そんな事を考えていると女性が話しかけてきた。




「ようこそ、<フリースタイル>通称フリスタの世界へ」


「初めまして、私AIのナンバーです」


「初めまして、中々高性能なAIなのね、人かと思ったわ」


「ありがとうございます」


「というかなんで修道服?」


「気分です」


「AIに気分?というかほんとにAI?」


「どうでしょうね?」


「中にいるでしょ」


「いませんよ」


「疑わしいわ」


「仕方ないですね、見ます?」




とスカート部分をあげようとする




「見ないわよ!」


「そうですか」


「はぁ、まぁいいわ。それで何から始めればいいの?」


「それではまずゲーム内で使う名前をお願いします」


「そうね、『アカネ』でお願い」


「本名はあまりおすすめしませんよ」


「いいのよ」


「わかりました、注告はしましたよ」


「えぇ、大丈夫よ」






「では、次は種族を選択してください」


「う~んと?人間、獣人、魔人、エルフ、ドワーフ」


「しかも獣人は更に選択肢があるのね」




「はい、人間は全体的に平均的な能力で何にでもなれる器用貧乏」


「獣人は物理よりで、魔法が少し苦手です」


「逆に魔人は魔法や魔防が高いです」


「エルフは魔法が得意で、獣人ほどではないですが物理もいけます」


「ドワーフは器用が上がりやすく、完全物理型ですね」




「なるほどね~大体わかったわ」


「ところでランダムもあるみたいだけど」


「そうですね、ランダムは3回までチャレンジできます」


「物凄く低確率ですが、ランダムでしかでない種族もあります」


「もし3回まで引いた場合は、強制的に3回目で出た種族になります」


「へぇ~、面白そうね!」


「やってみますか?」


「ええ!やるわ!」







「出ました、一つ目は獣人ライオンですね」


「凄いですね、当たりですよ」


「そうなのね、何ができるの?」


「獣人ライオンは物理が全体的に非常に上がりやすく、魔法も人間並みにできます」


「うーん…なしね」


「そうですか、勿体ないと思いますけど?」


「いいのよ、というかAIが口出ししないの」


「もう飽きました」


「早いのよ!」


「それでは次に行きますね」







「出たのはエルフです」


「無しね」


「では次で最後です」







「出たのはスライムです、よかったですね、有名な最弱モンスターです」


「うるさいわよ!」


「というか、人型以外にもなれるのね」


「はい、普通の動物やモンスター、人要素が二足歩行くらいの完全獣人など様々です」




「で性能は?」


「物理無効で魔法に弱いですね」


「また核のようなものはなく、食べたものの姿になることが可能です」


「ステータスはどんな感じ?」


「魔防が上がりにくく、物防は無効なのでそもそもないですね」


「会心撃と幸運、HP、器用、精神力も上がりやすくなってます」


「中々いいんじゃないかしら」




「では次は職業ですね」


「またこれも多いわね…」


「ん?この自由人って職業なの?」


「一応職業です」


「へぇ~なになに…全ての職業のスキルが使えるがSPでスキルを取得する時、全スキル3倍!?」


「これにしますか?」


「そうね…デメリットはあれだけど全ての職業のスキルが取れるのはいいわね...」


「賭けだけどこれにするわ」


「物好きですね、わかりました」




「では次はステータスの割り振りをお願いします」


「あら?これもランダムがあるじゃない」


「はい、5回まで挑戦でき、元々ある10ポイントと最大100ポイント分の増加になります」


「ただし、マイナスになる場合もあるので注意してください」


「マイナスって何よ、最悪じゃない」


「HP、MPは1ポイント降るたびに5ずつ」


「また種族効果でHP、器用、精神力、物防、会心撃、幸運、が1ポイントで4ポイント分ずつ上がります」


「更に職業効果で全てに1ポイント3ずつプラスですね」


「HPは1ポイント5ですので一回で35UPですね」


「やりますか?」


「えぇ、リターンの方が大きそうだもの」


「では、こんな感じになりますって、すご!なにこれ一発で最大引いちゃうとか…」


「運がいいわね!というかあなたキャラが崩れてるわよ」


「ごほん、何がですか?」


「もう遅いのよ!」




「ではステ振りをお願いします」


「わかったわ」







「終わったわよ」


「残すんですね?」


「いざって時に必要かもしれないからね」


「では通常スキルを3つ選んでください。種族スキル、職業スキルの初期スキルは自動で決まります」


「そうね~じゃあこの、【瞑想Lv1】、【満腹Lv1】、【ダッシュLv1】にするわ」


「わかりました、これにてステータスの設定は完了です」


「また当選特典で10万G、ギルドホーム権利、数点のアイテム、ランダムスポーンの権利を譲渡します」


「最後おかしいでしょうが!」


「スリルある体験ができますよ?大丈夫です、死ねばみんなと同じ『始まりの街』に行けます」


「何私が死ぬ前提で話してんのよ!」


「死なないといいですね」


「口の端がぴくぴくしてるのが丸わかりなのよ!まったく...」


「この権利は今使用しなければ失われるのでご注意ください」


「そうね…チャレンジしてみるわ」


「わかりました、それではフリスタの世界をお楽しみください」




















【ステータス】




名前:アカネ


性別:女


種族:スライム




職業:自由人Lv1


サブ職業:ー--




所持金:10万G






HP:100


MP:205




STR(筋力):30


INT(知力):3


DEX(器用):7


AGI(素早さ):30


MEN(精神力):7


DEF(物防):---


MDEF(魔防):60


CRI(会心撃):210


LUK(幸運):140




割り振りポイント:10




【所持スキル】




-種族スキル-


【スライムボディLv1】【魔法脆弱Lv10】【溶解Lv1】【溶液Lv1】【分裂Lv1】【擬態Lv1】




-職業スキル-


【全スキル取得必要ポイント3倍】【複写Lv1】




-攻撃スキル-






-補助スキル-


【瞑想Lv1】、【満腹Lv1】、【ダッシュLv1】




-特殊スキル-




SP:0








【スライムボディLv1】


物理攻撃を無効にする


ただし物理無効貫通スキルは食らう


現在貫通ダメージ10%軽減






【魔法脆弱Lv10】


魔法に対する被ダメージ100%UP






【溶解Lv1】


食べたものを消化することができる


消化にかかる時間(現在1体につき1時間)






【溶液Lv1】


弱酸性の液体を出すことができる






【分裂Lv1】


2体に分裂することができる






【擬態Lv1】


MPを消費して取り込んだ生物に擬態できる


消費MPは擬態する生物による


またレベルをあげることで消費MPを減らすことができる






【全スキル取得必要ポイント3倍】


全スキル取得必要SPが3倍になる


またレベルUP時に貰えるSPが倍に増える






【複写Lv1】


他の人のスキルを超低確率でコピーすることができる


成功率はレベルに依存する






【瞑想Lv1】


その場にじっとすることで5分に30HP回復する






【満腹Lv1】


食べ物を食べることで1HP回復する






【ダッシュLv1】


3秒だけ速度を5%UP


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