このよでいちばんみじかいおはなし

羊谷光尾

うんめいだったね

暗くて冷たい夢から覚める。あぁ、またあの子が出てきてしまった。もう二度と会えない、会えなくなってしまったあの子。僕らは繋がっていなかった、繋がれていたとしてもそれが切れてしまったんだ。アンパンを口に含んで、またちかちかとあの子の夢を見る。だいじょうぶ、切れてしまってもぼくがまたツナギなおす。清廉なきみを守っていたかったのに、どうしようもないやつにきみをうばわれて、壊されて。ぼくときみのイトをあいつが切った。キレイなきみがすきだったのに、きたないモノにかわってしまった。まっくろなツヤかみも、あかいままはにかんだワラいかたも。ぜんぶ、ぜんぶ壊された。無くなっちゃった。いやだ、いやだよ。だれかもう、

ころしてくれ

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

このよでいちばんみじかいおはなし 羊谷光尾 @wooooooaini831

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ