第4話:アリシアは伯爵令嬢?!!

「え?」


 先程に出した炎の鎖が、一気にホロホロと崩れ落ちていく。

 魔法陣に異常があったのかと思い、魔法陣を確認する。

 もちろん、以上など存在はしない。そうなれば、考えられるのは外的要因のみ。


「ああぁ...これはヴァレンティノ伯爵様」


「と、父様?!」


 アリシアが父様?と言った。へ?

 レアード男爵の方へ向くと、白い服を纏う一人の剣士がいた。

 その剣士の第一印象は怖い。貫禄のある顔面に、がんぎまりの目、彼の持つ剣は大剣と言っても過言ではない大きさをしており、地面にその大剣が突き刺さっており、突き刺さった地面がえぐり取られていた。


「ひっ、こ....わくない。怖くない」


 俺はどんな事をされるのだろうかと若干怖くなり、涙目になって怯える。

 仕方がないだろう。こんなにヤバイ形相で見つめてくるのだから。


「うん?アリシア、見たことのない友達だが、新しくできたのか?」


 アリシアのお父様...かと思われる人物は、俺の方からそっぽ向いて、アリシアに向けて話す。


「はい!リオといって、とても可愛い女の子なんです!私のことを友達として優しくしてくれたり、昨日の夜なんて可愛く髪を結んでくれたんです!

 しかも、寝ているときの寝息が可愛くって、リオの吐息があたってくると、何か変な気持ちになってきて、あと。」


「お、わかったわかった、アリシア」


 アリシアのお父様は何か言いたげな顔で、首にちょこちょこと振る。なんか第一印象と変わってきたな。


「おほん、すまないなリオくん。アリシアを湧いて出てくるウジ虫変態野郎から助けようとしてくれて本当にありがとう」


「あ、いえ、こちらこそ......」


 俺があいつをぶっ飛ばしたくなっただけなんだけどなぁ。ちょっと勘違いされてしまった。申し訳ない...

 そろり...そろり... 

「ぎゃあああああ」


 俺がそんな感じに申し訳なさに浸っていたら、男爵の男がこの場から立ち去ろうとしていた。だが...それは叶わなかったようだ。


「おまえ......私の世界一可愛い娘になんて事をしてくれようとしたのだろうかね....」


「い.....や....ちがぁうんです...」


 涙目になりながら地面にうずくまる男爵の男。きれいな服が台無しではないかと心のなかで思ったが、このアリシアの父親の顔をチラッと見ると...男に不覚にも同乗してしまった。

 だってこの人顔怖い...




「それで、さっきのアリシアの件のお礼を改めてしたい。本当にアリシアを助けてくれてありがとう」


「いや...ほんとこちらこそ私の命を救ってくださりありがとうございます.......」


 現在いるのは、ヴァレンティノ伯爵様の館で、シャンデリアがたくさん天井に吊るしている部屋だ。

 この部屋に来るまでに沢山部屋があって迷子になりそうだった。

 そういえば、あのあとアリシアにきいたのだが、貴族の事を傷つけたり殺してしまったりすると、絞首刑を食らってしまったり、ギロチン台で首チョンパをされてしまうのだそうだ。

 もう一歩間違えれば俺はこの世にはいなかったんだろうな...

 それにしても...


「アリシアさん......伯爵令嬢だったんですね........」


「そうだな、アリシアは私の愛娘だ。可愛いだろう」


 アリシアは俺に綺麗なティーカップをくれた。ありがとうのほほえみをすると、アリシアからは千倍の笑顔がやってきた。


「はい......もうホント食べちゃいたいくらい可愛いです」


「だろう。まあ、食べるのはNGだけどな。まあ、話を戻そう。先程は本当にありがとう。

 私の名前はファナック・ヴァレンティノだ。ファナックとぜひ呼んでほしい」


「ありがとうございます。ファナック様。ところで見ず知らずの人をこんなところに招き入れてしまってよかったんですか」


「いいに決まっているだろう。リオ、お前はアリシアを助けてくれた。もし君がいなければ、アリシアは君が言う食べるにあっていたかもしれない」


 アリシアがあの男に食べられているのを想像する。

 アリシアが必死に抵抗しようとしても、男は「嫌だよ、ずっと離さない...」って言って...うううう...おえぇェ


「私はこの行動を最善の行動だと改めて、非常に感じました!!!」


「うん!君ならわかってくれると信じていた!!!ともに頑張ろう!」


 俺とファナックは拳をくっつけ合い、お互いニヤリとする。

 これから素晴らしい友情が芽生えそうだ。


「父様!リオとそんなに長く話さないでください!」


 アリシアは駄々をこねる子どものようにぷく〜っと頬をふくらませる。

 その仕草は可愛すぎて、頬をぷにぷにしたい衝動に駆らせてくる。

 頑張って抑え込んでるけど...


「こほん、要所だけ伝える。君にはアリシアと一緒に王立学園に行ってほしいんだ」


「リオと王立学園に?」


「王立学園とは?」


 とても長い話だったので、簡潔にまとめるが、

 王立学園は、国王陛下直々に建設した国一の学園だ。14歳から入れる4年制で、18歳でおじゃんだ。アリシアは実は13になったばかりだそうだ。お胸に目がいかなかったのはそれが理由かもしれない........話がそれた...

 その学園は、他の学園とも、他国の学園からも連携されており、連携している他の学園は76校で、そのうち他国の学園は18校だそうだ。


 連携理由は、いろいろな身分の者と触れ合ってほしいことや、教え合いや学び合いの活性化、チームワークの強化で行われているようだ。

 前世にやり込んでいたゲームにも他のゲームにもこんなことはなかった。この世界が現実だということを改めて実感するなぁ。


 また、それぞれ連携している学園全体で、学園連合というものを作っており、そこでランクマッチとやら順位変動戦をするのだとか...めちゃくちゃわくわくする。

 それに...


「王立学園はたくさんの職業を目指せるんですよね...」


「そう。例えば私みたいな剣使いになりたいのならば剣術のコマを入れたり、プラスαでなにか魔法や魔術をかじりたいのなら魔法や魔術のコマを入れて半々でできたりもする。サボりたければその日は欠席でもいい。その後が大丈夫なのならな...」


「まるで大学の上位互換みたいなところだなぁ...」


 学園のパンフレットには、学べる学問は143種類!とデカデカと書かれていて、学術、魔法の種類一覧や剣術、槍術、何なら双剣術という2刀流の剣士みたいなことが学べる場所だってある。

 自分たちが行きたかったような大学がこんな目の前にあるっていう。こんなに素晴らしい話を嫌なんて言えるはずがない。いや、むしろ行ってみたくてしょうがない。


「リオ!一緒に学園に行こうよ!」


 しかもアリシアもいる。そんなの楽しくないわけがない。


「ファナックさん、私。すごく学園に行ってみたいです」


「よし。決まりだ。来週の土曜日から学園の選抜方法が発表される。それまではアリシアと適度に学習をしながら遊び回っているといい」


 俺はアリシアの方を向く。アリシアはニヤケを止められない様子でにへらっと顔がとろけている。

 俺は、アリシアの手を両手で優しく包み込む。


「......」


「...えっ...え?...」


 なんか嬉しくてよくわからない行動をしてしまった...


「絶対に合格して入ろうね」


「...う...うん!」


 アリシアは頬を少し赤らめて、俺に小さくうなづく。

 さあ、学園生活のスタートを決める分岐点だ。必ず学園に行ってみせる。


 そう思いながら両手の力を少しずつ少しずつ緩めた。






〜あとがき〜


 こんにちは!執筆者のrunaです!

 毎奇数日に出していきます。[事務連絡]

例えば、13話を執筆したのは10/15日なので(事務連絡時は投稿前)次の話は10/17日になるという感じです。

大体は午後の5時に、たまに5時~9時に遅れる可能性があります。

そして、9時以降...つまりほぼ今日はかけないというときには状況ノートでお知らせをします。

これからも皆さんに面白いと思ってもらう作品を作ってまいります。



『4・12話に同じことを書いています』

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