俺の友達は距離感がおかしい

北暁 ポカ

親友についての話をしよう

俺の名前は栃森嵐臥とちもりらんが。今年から高校一年生である。そんな俺だが、悩みがある。その悩みの種は俺の親友である青木梨久あおきりくについてだ。


「嵐臥どうしたの?」

 と首をこてんと曲げて言ってきた梨久は女子顔負けの美少年である。顔の前で手を振りながらもしもーしと言っているが、この行動も問題だが、問題はそこでは無い。

(膝の上に乗るのは絶対におかしいだろ!)

 前から少し気になっていたが、文化祭が終わってから一層おかしくなった気がする。


「いやなんでもない。少し考え事をしてた。」

「そう?じゃ聞かせてよ」

「人に言うほどでもないよ」

「違うよ!僕が話してたことについてだよ」


 一体なんのことだろうと考えていると、見透かしたのか立て続けに言ってきた。

「今日の数学は小テストがあるって話だよ」

「え?まじ?」

「…嘘だよ。やっぱり聞いてなかったじゃん」

 もぉーと怒りを表すように頬を膨らまして言ってくるが俺からしたらただ可愛かった。

 こんなこと女の子にされたらきっと俺はイチコロだろう、たが男だ!。何度梨久の魅力で暗黒面ダークサイドに堕ちかけたことか。最近は精神が強くなってきたのか少しだけだが耐えれるようになってきた。人は成長するというのは本当なんだなと自画自賛をしてみる。

 しかし、このままでは少し負けた気がするので頭を撫でてご機嫌を取っておこう。


「…嵐臥のバカ」

「なんか言った?」

「なんでもない!」

 梨久は嫌な顔していたが満更でもないように見えた。

 

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