第18話 戦闘訓練・魔法発動
出航して港が小さくなった。
マテオが「みんな集合だ。ここから先は僕が指揮をとる。キャプテンだ。
反対は?無しだな。」
ドンクが「陸の上だったら俺様がって言いたいがここは海の上だ。
海ねこには敵わない。」
「そうか。」
「僕もマテオに任せるよ。
それに僕は早くアイツを海底ダンジョンのボスモンスターの大ダコを倒して元の世界に帰りたい。」
ミナが「私は誰がキャプテンでも構わない。
私の国、海の住人達があの大ダコから解放されれば、問題ない。
それよりカイ、あなたの元いた世界って、そんなにいい所なの?
大ダコ倒したら、とっとと帰還するみたいな。」
「僕にとっては、いいところだ。
両親も兄貴もいるし。もちろん学校もある。
宿題や勉強は大変だけど友達もいるし、やっぱり帰りたいよ。」
「そうよね。ごめん。当たり前よね。家が一番に決まってるよね。」
ドンクが「俺様は、どこの世界でも生きていけるぜ。
家族が嫌いなわけじゃない。俺様は独立心が強いんだ。」
「ドンク、何カッコつけてんだ。
家に帰りたいって言ってる僕が、情けない子供のようだ。」
「カイ、それはしょうがないさ。
実際お前は子供だろう。13?14才か。」
「13だ。」
ミナが「えっー、ぜんぜん年下じゃない。
なんか、カイにときめいていた自分にちょっと引く。」
「ミナ、僕は構わないよ。」わー、恥ずかしい。彼女もいたことない僕がなんとカッコいいセリフを言ってしまった。
ミナがポンっと僕の肩を叩く。
「カイ、頑張らなくっていいよ。」
急にお姉さんぶる。
「まあ、いいっか。」
マテオが「じゃあ、みんなサワラアイランドに着くまで海上での戦闘訓練を行いながら進むことにする。いいな。」
「わかった。」
「いいぞ。3人共。
まずはミナだ。ミナは魚人だ。その特徴を活かし、海の中での巨大魚の獲物狩りで戦闘訓練だ。
次はドンクだ。お前は肩の力がある。
このモリを海に投げて獲物を狩る訓練だ。
数が勝負だ。
そして最後にカイ。お前には魔法を発動してもらう。」
「魔法?マテオ、僕は魔法なんか使えないよ。
知ってるだろう。ただの中1だ。」
「そんなことは知ってるさ。
しかしカイ覚えているか?
お前が大ダコの足にカラダを巻き付けられて、山下公園の海に落ちたこと。」
「もちろん覚えてるさ。ぬるっと気持ち悪かった。ビリビリしびれたよ。」
「そのビリビリだ。大ダコの魔法エネルギーを受け取った証拠だ。
受け取ったってことは使えるってことだ。
海魔法をな。」
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