私だけのかわいいあなた

私にとって

人に愛されることは

当然だったし

人を愛することも

当たり前のことだった

だからあなたが人を

愛せないと知った時

あなたは何処か

特別な人間なのだ

と思った


私の特別な人で

これはきっと

運命の出会いなのだ

と思った


私があなたを

愛することで

成り立つ関係


何も不満はなかった

私があなたを愛する限り

あなたは私を

見ていてくれた

それだけで十分な

筈だった……


だけど

所詮それだけなのだと


私は一生涯あなたに

愛を注ぐ あなただけを

見ているけれど

あなたは……?


気づいてしまった

あなたは私だけのものじゃない

それならいっそ……


なんて


どうせ私は

あなたを愛することしかできない

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百合短編集 ふゆき3 @Fyuki_0123

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