落とし物はハッピーエンド

静寂の中

時計の音だけが

部屋に響き渡った。


時間が来てしまう。


私たちを迎えに来るのは

王子様でも

魔法使いでもない。

敢えて言うなら

死神だろうか?


2人は深く息を吸い

目を閉じた。


君が小さく

さよならと

呟いたことに

気付いてしまい

必死に涙を堪えた。

そして私も

震える声を抑えて、

さよならと言った。


深夜12時

2人の少女が

この世を去った。

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