Mammy NewYork ctiygirl's

@pappiimamiii

第1話 邂逅

 ニューヨーク州立公園からほどちかいうらびれた路地裏は、食い扶持を確保するためなら人殺しさえいとわない不良のたまり場になっていた。彼らは一様に髪を金髪に染め上げ、ワックスを使いライオンのようなたてがみで群れをなしていた。彼らはライオン・オブ・ボーイズと呼ばれ周囲から恐れられていた。その路地裏は彼らのテリトリーで、不用心に侵入するものはみな殺されていた。


 ハンバーガーのにおいに誘われてその路地裏に迷い込んだ1人の少女がいた。本当ならば殺されるはずだった。だが、少女は生還した。

 

 なぜか?

 

 それは彼女が時を止める魔法の少女だからだ。


 少女は襲い掛かってきたライオン・オブ・ボーイズを一網打尽にし、彼らが命がけで守っていたハンバーガーショップの食料を食い尽くした。時を止める魔法の少女は空腹ではなかった。満たされていないのは腹ではなく心だった。魔法の少女にとってはライオンボーイズもハンバーガーショップも人生という長い暇つぶしの遊び道具にすぎなかった。


 しかし、いくつの命を奪っても、どれだけハンバーガーを腹にぶち込んでもMammyの心が満たされることはなかった。


 「私の心を満たすもの」それをMammyは探し続けていた。


 -最強のドラゴンナイトに出会ったのはそんなときだった。




 

 

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