6.気持ちの変化

第53話

取り敢えず、昨日は濃い一日だったなぁと、ぼんやり考えながら朝食のトーストをかじった。


大学の時から一人暮らしを始めている私は、今年で6年目だ。流石に生活リズムが出来ていて、色んなことに慣れてきたけれど、今朝は久々に寝坊した。


いつもは御飯派の私も、今朝はお味噌汁とおかずを作る余裕が無くて、パンを焼いてしまった。



何となくふとiPhoneをみる。


やっぱり、文也からLINEが来てる。

昨日、誰に聞いたのか、私の新しい番号を手に入れたらしい文也は、早速昨日の夜LINEでメールを送ってきた。


ブロックする勇気が中々出なくて、LINEぐらいなら、と許可してしまったのが間違いだった。


くだらないことから、七瀬の事まで色々聞いてくる。

正直面倒くさくて、殆ど返事は返してないけど。


どっちかというと、文也より今は七瀬の事がなんとなく気になっていた。


私の嘘に付き合ってくれると言っていたけれど、どんな風に付き合ってくれるのか、とか。昨日の帰りの車の中で言った事は、本当に冗談だったんだよね?とか。

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