第79話 ルーズベルト登場

1933年(昭和8年)2月


俺は国防大臣の権限において国内の軍需産業振興策のため各種兵器の積極開発を進めていて、陸海軍の軍備は着実に向上している。

陸軍機同様に空母艦載機も進化しており、艦上戦闘機は「九三式艦上戦闘機」と命名された初の全金属単葉戦闘機が完成して制式採用される事が決定した。

この機体は史実の「九六式艦上戦闘機」に酷似していて、世界初の近代的艦載機として後世知られるようになるだろう。


というか全ての兵器に言えることだけれど、デザイン面では「ちょっと」口出しをさせてもらったが。


性能試験に立ち会ったのだが、これまでの複葉機と違って素晴らしく運動性能の高い機体で、史実でも格闘戦だけにフォーカスしたら、1940年代初頭に登場するはずのアメリカの「F4Fワイルドキャット」とも互角以上に戦えたはずだし、あの「零式艦上戦闘機」よりも優れた部分があったらしいから、当面は無敵の戦闘機として君臨できるだろう。

欠点は航続距離の短さだが、お得意の増槽を追加することで1200kmまで伸ばす事が可能だ。


攻撃機についてはこちらも「九三式艦上攻撃機」が完成して各空母へ実戦配備される事になった。

これは性能・外観共に史実の「九七式艦上攻撃機」に酷似しており、従来の複葉機から近代的な低翼単葉全金属機へと進化を遂げている。

航続距離は1200㎞と「九三式艦上戦闘機」と同程度の性能だ。

主要な武器となる航空魚雷も2年前に完成していて、「九一式航空魚雷」と命名されている。

こちらは日米戦争で実戦投入されたものと型式名も同じだが、内容もほぼ同性能だろう。


もう一つ、第二次世界大戦において世界各国で活躍する急降下爆撃機については、まだ現在設計段階で、満足できる性能のものは完成していないが数年で実戦配備できそうだ。

これについては引込み脚とエアダイブブレーキの装着をリクエストしておいたから、「九九艦爆」とは違った性能・外観のものが完成するだろう。


ご存知ない人が居るかも知れないが、この「九三式」の九三とは皇紀2593年(西暦1933年 昭和8年)の事で、これからの兵器類で頻出するので覚えていただけると幸いだ。

これで気付かれたかも知れないが、「零式艦上戦闘機」は日米戦の初期において無敵の強さを発揮できたが、これは制式採用が皇紀2600年(昭和15年)と新しく、かつ新兵器にありがちな問題点を粗方抽出して改良が加えられており、部品も最前線に行き渡りつつある状況だったので、稼働率を高く維持できるだけの時間が経過していたからというのが要因だ。

つまり敵に比して新し過ぎず、古過ぎなかったという、ちょうど良い時期に活躍の場を与えられたから強かったのだ。


船舶では数年前から建造に着手した、主に避難民を乗せるための基準排水量3万トン級の超大型輸送船も続々と竣工してきている。

そしてこれらは「利尻」型輸送船と命名され、同型船はかなり無理をして複数年度に分けて計画し、民間造船所にも依頼して順次建造に着手した結果、合計100隻建造してしまった。

一応、ブロック工法を採用したうえで量産化できたからコストダウンには成功しており、思ったほどの金額ではないものの、特に海軍関係者からは「なんでこんなにバカでかい輸送船が必要なんだ?」と相当不評らしい。

既に1万トン級の輸送船を護衛空母に改装する事にも着手しているから余計にそう思うのだろうが「そろそろホロドモールが起こりますのでウクライナから大量に人を運びますし、ユダヤ人の大量移動も起こるので必要なのです」

などとは口が裂けても言えないから、ここは鋼のメンタルで凌ぐしかない!

「ソ連と戦う際にはヨーロッパ方面への兵員輸送は第一次世界大戦の比ではなくなるでしょうから、この船は必要なのです」と言い訳をしておいた。

これは本当の事になりそうだけれど。

それにしてもホロドモールは確かそろそろ発生するはずだが発生していない。おかしいな?


将来において東京とロンドンの海軍軍縮条約は、ドイツ海軍の躍進によって意味をなさなくなることが予想されることで、条約自体が解消される可能性があるから、新型空母の設計だけは常に怠りなく行っている。

現在設計を終えているのは史実の「大鳳」型を二回りほど大型化した4万5000トン級空母で、搭載機は現行機ならば100機を超える運用能力がある。

それから、これを更に上回る基準排水量7万トン級の巨大空母も設計を始めており、人類が保有したことのない空前の巨艦だが、現在の技術であれば十分建造は可能で、こちらは斜め飛行甲板と巨大な格納庫を有する事を目標としており、同じく現行機であれば150機の艦載機運用が可能となるだろう。

この艦載機数は全て艦内格納庫に収容する前提で計算しているが、アメリカみたいに飛行甲板上にはみ出して露天搭載するならもっとたくさん運用できる。


この7万トン級空母は史実におけるアメリカの原子力空母「ニミッツ」級の基準排水量が7万4000トン程度だったから、あれに次ぐ大きさを誇るわけで、全長は300mを軽く超える巨体だ。

実際に建造するわけではないが、将来的な可能性も考慮して呉、横須賀、佐世保、舞鶴の各海軍工廠のドックも既に超大型艦建造を想定した規模に拡幅した上に、周囲には目隠し用の建物や施設も建てておいたから防諜体制は完璧だ。

アメリカが本気になって空母の量産という対策をしてきたらマズイからな。

しかし可能ならば本当に建造したいのが本音で、こんな空母が実際に建造されて、しかも複数隻あったら艦載機の性能次第だが制海権と制空権は確実に奪取出来そうな予感がする。


更に海軍に対しては既に存在していた陸戦隊を発展、強化した「海兵隊」の新設を行った。

これは敵前への上陸と空挺作戦まで想定した戦闘集団で、厳しい訓練も相まって最強軍団として恐れられる存在になる事を期待している。

現実問題として独ソを仮想敵とした際に必須となる部隊だ。


戦車の進歩も著しい。

イギリスから懸架装置やエンジンの技術供与を受けて重量級の戦車の開発が可能となっていて続々と新型車両がお目見えしてしてきている。

サスペンションはクリスティー式というアメリカ発の技術だが、十分に陸軍側の要求に応える性能だったうえに速度もそれなりに出せたし、兵員輸送車や物資運搬用のトラックといった車両の進歩も著しく、パワー面でも十分満足できる内容の装備が完成しつつある。

それからドイツが実戦で多用するであろう機甲部隊随伴の自走砲である「突撃砲」と、歩兵部隊に随伴して支援する事が目的の「駆逐戦車」の開発も完了し、量産体制を待つばかりとなっている。

これらはドイツ軍にも通用するだろうが、ドイツ側の詳細な諸元を記憶していないから、神頼みでもあるのが辛いところだ。

もっと軍事オタクであるべきだった。


主力戦車については、俺の夢だった海軍の45口径十年式12cm高角砲を、戦車用に改良した主砲を搭載した車両はまだ遠い未来の話になりそうだが、ドイツのタイガーやソ連のT-34は撃破可能と思われる、50トン級の9cm砲搭載戦車の試作車両が完成してテスト段階だ。

制式採用にはあと数年かかるだろうが、おそらくだが独ソと正面切って戦う装備の目途が付いたことは、とても大きな出来事だ。


ただし、ここまでやっていてアレだが、航空機も戦車も今後は性能が日進月歩していくから、はっきり言って終わりのない無限ループにハマる。

矛と盾の関係とも言えるわけで、強さとは絶対的なものでは無く相対的でしかない。


相手がタイガー戦車を開発したらこっちはそれを撃破できる性能を持つ戦車を開発し、しばらくしたら相手は更にこちらを凌駕する性能の戦車を開発し…とキリが無くなる。

日本の戦車が一般的に弱々しいと言われてしまう理由は、この無限ループの「上流」に乗れなかったのが最大の理由で、登場時にはそれなりの性能を持っていたものの、「それなり」であって、後継となる機種の開発が上手くいかなかった事も要因だし数の問題もあった。


航空機も同様で、日本は零式戦闘機の開発までは良かったものの、後継機の登場が遅すぎたことが最大の問題で、アメリカ軍がF4FからF6F、F4Uと次から次へと新型の艦上戦闘機を大量投入してくるのに対して、日本側は零式艦上戦闘機のアップデートでお茶を濁す事しかできなかったに等しい。


それに航空攻撃も初期では艦船に対して大威力を発揮できたが、アメリカにおいては艦船側も対空火器の性能向上を果たし、特に「近接信管」の登場によって、敵艦に肉薄しての雷爆撃は自殺行為と同義になる時代が来てしまうから、より遠距離からの攻撃が可能な兵器の開発と、防御としての近接信管の開発も行おう。

同じ無限ループにハマるのでも常に最上位に位置することを心掛けねばならない。


1933年(昭和8年)3月


いよいよアメリカ合衆国第32代大統領に、フランクリン・デラノ・ルーズベルト(FDR)が就任してしまった。

史実だと1945年4月に四期めの初期に死ぬまで、実に12年にわたり大統領職にしがみついた男だ。

それまで大統領職は二期までというのが慣習であったが、憲法に記載がない事を悪用して三選を果たし、さらに戦争中である事を理由に四選まで果たしたのだ。

これで、スターリン、ヒトラーにルーズベルトで役者がそろった感じだ。

ルーズベルトによって、現在は史実と違って大きな懸案事項を抱えていない日米関係が悪化していくだろう。


このオランダ系移民の子孫は21世紀では「ローズベルト」もしくは「ローズヴェルト」と表現されることが多かったが、面倒なのでルーズベルトで通すことにする。

かつて日露戦争前後に大統領職にあったセオドア・ルーズベルトとは遠い親戚で、フランクリンの奥さんエレノアはセオドアの姪だったという関係だが、あちらは共和党大統領だったのに比べてこの男は民主党大統領という点が根本的に大きく違うから、対日政策も当然違う。

そしてこのエレノアという人物こそコミンテルンの手先では無いかと俺は疑っている。


以前も少し触れたが、民主党が政権を取っている間は要注意だ。

別に対日関係だけが気まずくなるだけではなく、世界の平和にとって厄介な事態が発生しやすい。

根本的な要因としては民主党という政権が内政重視だからというのは挙げられるだろう。

一方の共和党は伝統的に外交重視だ。


俺が勝手に考えている一方的で乱暴な評価だから異論はあるだろうが、分かりやすくするためにあえて言えば民主党は内政は立派だが外交がメタメタ。

共和党はその逆で、外交的には安定するが、内政がズルムケといった評価になるだろうか。

一例として挙げるならば銃規制の話は分かりやすだろう。

銃を規制する事に対して肯定的なのは民主党政権で、かたや共和党は「銃は必要でしょ!」という明確な立場だ。


そういった理由で日本人からは公平に見ても、アメリカなんて遅れた国だとしか言いようがない。

銃規制の話なんて日本の歴史で比較したら秀吉の時代に終わっている件だし、もっと厳密に解釈しても明治の廃刀令で完成したのだから、日本と比べてどのくらい後進国なのだ?という話になる。


外交的には共和党と違って、国際的な状況が良く分かっていないにもかかわらず、海外に干渉したがる民主党が政権を取ると危険だ。

この歴史の浅い国は自国の利益のみを極めて単純に、分かりやすい形で追求してきたからだ。

米国史はそのまま国益追求の見本市でもある事は以前から触れている通りだ。


またウィルソン以来、民主党が久しぶりに政権を奪取した事になる。

ルーズベルトは1913年、当時の大統領ウッドロウ・ウィルソンによって海軍次官に任命されたという縁もあって、ウィルソンとは親しい関係にあった。

史実におけるルーズベルトはウィルソン同様、極端な人種差別主義者で、特に日本人を病的に蔑視していたのは事実で、もともとの下地がそうであるのに、ウィルソン政権は日本(俺)の策謀によって屈してしまったから、その報復をルーズベルト政権の骨子と位置付けており、大統領就任直後から日本に対する露骨なファイティングポーズを隠そうともしていない。


とてもわかりやすい男で対処しやすい。

そしてこの男がやっぱり最初に行ったのが、共和党が10年以上にわたって頑なに認めなかった、ソ連という組織に対する国家承認で、これは日露両国に対する明確な敵対行為だ。


史実において、ルーズベルトは大統領になるとすぐに銀行預金の保障を約束して取り付け騒ぎを収め、公共事業の拡大、福祉の充実、労働者の権利拡大を進める「ニューディール政策」を行った。

これまでの資本主義国家らしからぬ社会主義に染まった考え方だ。

まもなく第二次世界大戦が始まり、戦争特需によってアメリカは完全に不況から脱したのだった。

つまり政府が主導して景気刺激策を講じるという「大きな政府」へと舵を切ったことになる。


大きな政府は大量の役人を必要とする。

その結果、ルーズベルト政権での政府関係機関への職員採用時の身元調査の類は甘くなった。


ここからは史実におけるソ連のスパイとその策謀について触れて行こう。

多くはソ連崩壊後に表に出てきて明らかとなった「ベノナ文書」によって名指しされている。

CIAの前身となったOSS(戦略情報局)は1942年から本格活動を開始するが、アメリカ共産党員でさえも防諜の要となるOSSに採用されたというお粗末さだ。


政権中枢においては、共産党容認思想のハリー・ホプキンスが大統領側近としてアメリカ外交をリードしたが、この男のソ連におけるコードネームは「役に立つ間抜け」だそうだ。

ベノナ文書ではそう書いてあるが、本人が知ったら怒ったのではないかな。


財務長官ヘンリー・モーゲンソーは、スパイかどうかは知らないが、ルーズベルトの親友という立場を利用して、国務長官コーデル・ハルを差し置いて外交問題に口を挟み、1940年には宣戦布告せずに中国の国民政府軍を装って日本に先制爆撃する計画を政権内部で提案した。

「日本の家屋は木と紙でできているのだから焼夷弾(しょういだん)で焼き払おう」と目を輝かせて話したという。


このモーゲンソーの右腕が、ソ連のスパイだったと確定しているハリー・デクスター・ホワイトだ。

以前にも触れたが、日本を対米戦へと追い込む原因となった「ハル・ノート」を起草した人物で、ソ連が優位となるため、日米が戦うよう誘導した決め手となった文書が「ハル・ノート」であることは言うまでもない。


中国国民党政府軍を装った日本への先制爆撃計画は翌1941年に再び俎上に上る。

内容は100機以上の長距離爆撃機を国民政府軍に供与して、東京、横浜、京都、大阪、神戸を焼夷弾で空襲するという計画書だった。

真珠湾攻撃の5カ月前にルーズベルトは日本への攻撃を計画していたのだ。

しかも、この計画を推進した大統領補佐官ロークリン・カリーはソ連のスパイだったことが明らかになっている。

ここまで挑発行為をやっていたなら、最後まで責任をもって先に手を出してくれたら良かったのだが。


この計画の直後、アメリカ政府は国内における日本資産を凍結。

日本が南部仏印進駐に踏み切ると、アメリカは日本への石油輸出を全面的に禁止し、イギリス、中国、オランダをそそのかしてABCD包囲網を構築して対日封じ込めを強めた。

石油がなければ国は成り立たたないから「死ね」と言っているのと同じで、この経済封鎖は戦争行為と同義であるというのは21世紀には確定された常識だが、この時代でも状況は同じだ。


国務省には、同じく「ベノナ文書」でソ連のスパイが確定したアルジャー・ヒスがいた。

この男は死期迫るルーズベルトに代わってヤルタ会談の実務を仕切り、ソ連に北方領土までも分け与える条件で対日戦争参戦を実現した。

また国際連合設立についても事務方のトップとして活躍した。


一方で共和党を中心とするアメリカ議会は、活発化するソ連からのスパイ運動に苛立っていた。

アメリカ下院がスパイの活動調査を始めたのは1938年のことで、1939年の調査対象になった団体に「アメリカ青年議会」というのがある。

この団体は「アメリカ青年共産主義者同盟」と密接な関係にあった。

調査が始まると、若き共産主義者たちは大挙して委員会室になだれ込み議事妨害を企てた。

驚くことに彼らの先頭にいたのはエレノア・ルーズベルト大統領夫人であった。

彼女はフェミニズム運動をきっかけに共産主義思想に染まり、「赤いファーストレディ」と呼ばれたというから恐れ入る。

エレノアの後ろ盾を得た彼らは強気で、その代表がジョセフ・ラッシュ(ロシア系ユダヤ人、アメリカ学生連盟書記長)だった。


エレノアはこの男を気に入ったらしく、ルーズベルトが1940年に慣例を破って三選を狙う選挙においては、彼を民主党全国委員会青年部長に押し込んだ。

2人の関係を怪しんだ米陸軍情報部はエレノアの監視を始めた。

彼女の私信をひそかに開封し、ホテル宿泊時には盗聴し、同時にラッシュも監視対象だった。

陸軍は2人が1943年には愛人関係になったことを確認した。

因みにこの時のエレノアの年齢は59歳だ・・・・・・・

このように妻であるエレノアの思想が、夫であるルーズベルトに与えた影響は計り知れないものがある。

もっとも、それは順番が逆で、ルーズベルトがもともと共産主義のシンパだったかもしれないが。


こうした事実に鑑みれば、ルーズベルト政権は実質的に共産主義政権であったといえるし、日本は実質共産主義国家である米国と戦い敗北したのだ。

もちろん共和党政治家やアメリカの一般国民の意識は全然違っていたであろうが。


ここまで述べてきたように、現在の状況においてはルーズベルトがとる政策はどんなものか大体想像できてしまう。

それは徹底した日本に対する挑発行為を仕掛けて来る事だろう。


またエレノアは蒋介石夫人の宋美齢との親密な交友関係でも知られている。

当時日本は蒋介石率いる国民党と日中戦争を戦っていたわけで、その影響からルーズベルト大統領は中国人排斥法を廃止し、日中戦争の際に蔣介石を強く支持して莫大な軍事費の借款を行っていた上に、中立国のくせに援蔣ルートによる支援も行ったために、アメリカと友好関係にあった国々から「中国びいき」と評価されてもいる。


更にスタンリー・クール・ホーンベックという国務省のNo.2の重責にあった人物はベノナ文書には出てこない。

しかしこの人物は政治学者出身であったにも関わらず、日本についての知見が不十分な状態で中国国民党に肩入れし、日本悪玉論を主張したうえに、ハル・ノート作成を援護した際は学者であるとはとても信じられない断定的な態度で、日米首脳会談開催を主張したジョセフ・グルー駐日大使の意見を抹殺し、日米戦回避のための最後の希望を消し去った。


これらは「チャイナ・ロビー」と呼ばれるロビー活動を国民党が如何に重視して活用していたかの証左だろう。


もっとも、俺は全てアメリカが悪いと言うつもりは毛頭ない。

日本も中ソのように「日本の代弁者」を育てておればよかったし、中ソ以上にロビー活動を活発化するだけでも良かったのだ。

これは諜報活動以前の問題で日本人の欠点の一つ、情報軽視の表れだろう。


しかし日本から見たら、これらは中立国の取る立場ではないな。

これ、仮にアメリカが中国を攻めていたとして、日本がアメリカ並みに支援したら、間違いなくアメリカは日本にも攻めてくるだろう。


だんだんと憂鬱な気分になってくるものの、これから4年は我慢しなくてはいけないが、こんな男を再選させてしまったら大変なことになるから準備は抜かりなく行おう。


だが、その前に大量殺戮の被害者となるであろう人々を救出し、将来における日本の代弁者、支援者に育てるための行動を取ろう。


これらの人々は本当の意味で輝かしい日本の未来を約束してくれる証人となるだろうから、ロビー活動のようなややこしい事をしなくても、自然と日本に協力してくれるようになるだろう。

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