Diary 6

第72話

凛くんの家に二人で帰宅して、、




「柚ちゃん、こっち来て?」





先にソファーに腰掛けた凛くんが、こちらに向かって手招きをする。声はいつもの凛くんなのに─…ルックスが完全に"モテ男"と化してしまった凛くん。





近づくことを少し躊躇ってしまう。





「……いいよ、俺が行くから」





動かない私を見て、目を細めて笑う凛くんを見て、泣きそうになった。







──…あのね、凛くん?



さっきのが前に話した私の元カレで…その近くに立ってた人が当時の彼の浮気相手。今も二人が続いてたことにビックリしたけどそれよりも





あの人が凛くんと同じ学校に通ってることがショックだった。凛くんを信じて無いわけじゃないけど、凄く不安な気持ちになったんだ。





「柚ちゃん、さっきの人って─…」




『うん、友達。高校が一緒だった友達だよ』





だから、気にしないで…彼のことも、彼の隣に立っていた彼女のことも。凛くんは気にしないで…出来れば学校で会っても、あの女とは言葉を交わさないでっ、、






嘘をついた。大学であの女と凛くんが会っても関わって欲しくないから─…言えなかった。






凛くんを…取られたくないから。

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