「─…これ本当に変じゃない？似合ってる？」

大学へ出掛けようとする彼の洋服を選んであげた私に、不安げにそう尋ねてくる彼氏の凛（りん）くん

似合ってるか似合っていないか、なんてものは問題ではない。─…が、どうしても答えろと言われると…まぁ似合ってはいない。普通に変だと思う。

人気のKーPOPアイドルが着ればバカ売れするだろうけど、一般人が着るとただのヲタクにしか見えないような柄の入ったカラフルなTシャツ

それを一昔前に流行ったようなダボダボのダメージジーンズにシャツinさせて、大きめのバックルのついたベルトを締めれば…完全に＂ダサい＂男の見本例の完成。

『っえ…？似合ってるよ？！めちゃくちゃカッコイイ！！凛（りん）くんはほんと、なんでも着こなすね！』

キラキラスマイルを顔面に貼り付けて、とにかく凛くんのことを全力で褒めちぎれば、、

「そ、そーかなっ？柚（ゆず）ちゃんが言うなら間違いないね…ありがと」

なんて、簡単に騙されてくれる私の彼氏…凛くんは今日も可愛くて─…かっこいい。

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい