第2話
だけどわたしは、昔からその夢を繰り返し見た。
そこにいるのは、見たこともないくらい怯え恐怖に顔をひきつらせるママの顔。
わたしに向かって、しきりに何かを叫んでいる。
片手を前に突き出し震えながら後退りするその姿は、言葉こそ聞こえないけど、わたしを全力で拒絶しているようにしか見えなかった。
近付いても近付いてもママはわたしから逃げるから、悲しくて泣きそうになる。
そして、ふと振り返った先にあるのは大きな一枚鏡で、そこに映ったのは…。
わたしの格好をした、鬼だった。
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