第11話 パン屋さん?が仲間になりました②

「おお!なんですかこれ!稲妻みたいなのがオーブに閉じ込められていますよ!」


「おお!こっちはかなりでかいマナクリスタルよ!これをパンに上げたらどうなるんだろう」


 入ってすぐに、魔道具に来たのは初めてなのか、各々が気になる商品を見つけては感激している

 たしかに色々あるな、青色に輝くクリスタルや回復ポーション、デジタル時計みたいに数字が浮かぶ時計なんかもある


「お、これなんだ?」


 そう言いながら俺は黒色の巻物を手に取る

 するとルナが反応した


「それは魔法の巻物だな、それがあれば習得していないスキルも使うことが出来る、黒色だから多分闇属性の魔法だろう」


 おおすげぇ!定番の便利アイテムじゃねぇか!

 俺は巻物を少し開いてみる、すると中にはダークフィールドと書いており、説明には「発動すると、周囲を暗闇に包んで見えなくする」と書かれていた


「なるほど、それで呪文を唱えると発動する感じか」


「いや、呪文なんか唱えてもなんにもならんぞ、発動したいところに投げつけると発動する」


 なんで?

 毎回思うんだがこの世界、日本と日本のファンタジーのイメージと少しズレてんだよな


「...まぁ便利そうだから買っておくか」


 俺は巻物と、他に便利なスキルがないか、魔導書も見てみるか

 魔導書を見ると、色んな系統のスキルがある

「盗賊系」「剣士系」そして前に買った「魔法系」その他もろもろ

 そういえば俺、魔法系習得出来たが、本職じゃなくても習得出来るのか?


「なぁルナ、スキルって本職じゃなくてもそれ系統のスキルって習得出来んの?」


 そう言うとルナはこたえる


「ああ、簡単なスキルだと誰でも習得できるな、ただ難しいスキルや難易度が高くなっていくと、そのスキルの知識だったり相性が合わないと習得できないな」


 なるほど、スキルポイントがあれば良いってもんじゃないのか

 もしできるなら、中級魔法と片手剣のスキルを両方習得出来たら、片手剣と魔法を両方使うみたいな男の子なら誰でも憧れるであろうスキルの育て方もしてみたい

 剣と魔法両方使えるなんてロマンの塊、出来ると言うならやらない訳には行かない

 とりあえず俺は剣士系の魔導書を手に取ると


「なぁ、お前らってどんなスキル持ってんの?」


 俺は物色中のクレアやリリスに聞いてみる

「私は初級魔法とテイミングスキル、あとポイントが余ったから魅了スキルを習得しているわ」


「私はスキルなんかには頼りません、私が開発した兵器さえあればスキルなど不要なのですよ」


 お前はスキルくらい取れよ、その自信はどっから来てるんだとか、それ兵器が無くなったらただの一般人じゃんとか色々言いたいことはあるが


「にしても魅了スキルなんてもんあるんだな、それ何系統の魔導書から習得出来るんだ?」


 俺がそう言うとリリスは「え!?えっと〜」と何やら目を逸らして、言いずらそうにしている

 もしかして地雷踏んだか?そう思っていると隣からルナが少し驚きながら


「えっ?魅了スキルって確かサキュバスのスキルだよな?なんで持ってんだ?」


 その地雷は、対戦車並みの火力だった

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