記録

千織

第1話 はじめに

※あらすじと同じ内容です。


小説を書き始めたのは、自分を知るためだった。

何を書いても金太郎飴のように同じテーマになる。

そしてそのテーマは小説に書いて吐き出すことで幾分軽くなり、また現実で”それが自分なのだ”と認めることでそれまでの苦しさや苛立ちが消えるところがあった。


小説療法。


自分を客体化する。

自由な発想の中で冒険させる。

理想の世界を描く。


最初、そのような感覚だった。

今は、自分の内面に対する感度が上がっている感じがする。

物心つくあたりに作った足元にある透明な蓋。

蓋をしたまま覗けばまるで地獄が広がっているように見える。

でも蓋を外して自分の身を投げ出してはどうか。

おそらく大丈夫だ。


そのような試みの一つとして書いていくので、誰のためでもない読み物になります。

だからといって、読んでもらうのは構いませんし、コメントを書いていただいても構いません。

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