序章 視点:恋路々 恋慕 in末科中級火迷宮ダンジョン(3)

恋慕「私の持っているものを背負うよ。」


リオ「そんなもの、」


そんなもの、あるわけない。私はそう思っているわ。

私達は所詮ただの高校生。私の背負ってしまったものは高校生が背負うには重すぎたのよ。

例えば私がもっと。分別のわきまえれる大人になってからだったら。もっと。才能の塊みたいな人間だったら。もっと。誰からも愛されるような人間だったら。


もっと、もっと、もっと。そうやってタラレバばかり語って。どうしようもない願いだけ吐いて。


幾度と願ったろう。そんなもの、あるわけないのに。


リオ「そんなもの。最初っから、恋ちゃんと初めてあったあの日からでしょ!!」


恋慕「、、、ッ!!!」


私が思わず目を見開いた。

何を言っているのだ、この子は、、?

私が背負うことを拒否したものを、他者に押し付けられたものを、全てに忌み嫌われったものを。この子は、めいは背負うというのか??


恋慕「無理でしょあなt」


リオ「無理なんかない!」


恋慕「、、、」


リオ「無理なんか何一つない!私は恋ちゃんのことを大事に思ってる。今も昔も、これからだって!」


そう言ってめいは、私の手を取った。


リオ「だからね?私を頼って」


ああ、私はこの子、いやめいには敵わない。

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