第3話

朝日は学校に行く準備をしながら、モッカに言った。「初日は家にいてくれ。宿題を手伝ってほしいんだ。」モッカは少し不満そうに見えたが、朝日の頼みを受け入れ、頷いた。


「分かった!ちゃんと宿題やるから、心配しないで。」モッカは明るい声で返したが、その表情には少しいたずらっぽい光が宿っていた。


学校が始まると、朝日はモッカがどうしているのか気になり、授業中にテレパシーを使って彼女に話しかけた。「モッカ、宿題はどうなってる?」


すると、モッカの声が心の中に響く。「うーん、宿題はちょっと…やってないかも。」朝日は驚きつつも「え、どういうこと?」と返す。


「だって、楽しいことがいっぱいあったんだもん!」モッカの声は楽しげで、まるで子どものようだった。「例えば、冷蔵庫の中にあったお菓子を全部開けてみたよ。おいしいけど、散らかっちゃった。」


「それは困るよ!早く宿題を終わらせないと!」と朝日は焦ったが、モッカは続けた。「大丈夫、心配しないで。宿題の問題を考えながら、お菓子の山を眺めてるから!」


朝日は思わず笑ってしまう。クスクスと笑い声が漏れ、周りの友達が不思議そうに見てくる。「何か面白いことでもあったの?」と友達の一人が聞くが、朝日は「いや、ちょっとね」と言いながら、モッカとの会話を楽しむ。


次にモッカは、「ねえ、先生の顔を見てごらん。あの顔、まるで何かを考えているようだけど、実はただ眠たいだけなんだよ!」と続ける。


朝日は噴き出しそうになり、朝日は耐えきれず大笑いしてしまった。周りの友達はますます驚き、朝日を見つめる。「大丈夫?」と友達が心配するが、朝日は「ただの冗談だよ!」とごまかした。


授業が終わり、帰宅するとモッカは居間で待っていた。「おかえり!宿題、ちゃんとできた?」と期待に満ちた声で聞く。


「全然できてないよ!」と朝日は苦笑しながら言うが、モッカは明るく笑って「大丈夫、次はもっと面白いことを考えながらやろうね!」と言った。


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