夏の終わりは、誰かの恋の始まり

tomo

エピローグ

 目覚めはいい。

 時計を見ると6時58分、稀にあることだ。

 高校2年、夏休み別れを告げながらアラームを待ち目を閉じる。

―――鳴らない。

 休み明けアラームくらいつけ忘れるだろう、約1ヶ月ぶりの制服に着替えリビングに向かう。

「ん、おはよー」

「ん?お前が先に起きてるなんて珍しいな」

「え?これから寝るんだけど?というかお兄ちゃんなんで制服着てるの?初日から呼び出しでもくらってんの?」

「は?」

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