現代版スフィンクス

モンスターラボ

現代版スフィンクス

ある会社に勤める真面目な男がいました。彼は勉強は得意ではありませんでしたが、仕事を一生懸命がんばっていたので、まわりの人たちも彼にやさしくしていました。男は、そんなみんなや家族に感謝していました。


ある日、悲しいことが起こります。その日は大雨で、道がとてもすべりやすくなっていました。男が会社に行く途中、小学生が一人で学校に行くのを見かけました。


「危ないな、大丈夫かな」と思ったその時、車がすべって、その子どもに突っ込んでいきました。男はとっさに子どもを守ろうとし、自分がひかれて亡くなってしまいました。彼の家族や会社の人たちは、みんな悲しみました。


目を覚ました男が見たのは、広がる砂漠と大きなスフィンクスでした。そしてスフィンクスが男に質問しました。


「朝は4本足、昼は2本足、夜は3本足。これは何だ?」


男は答えを思い出せず、「わかりません」と言いました。するとスフィンクスは笑ってこう言いました。


「気にしないで。それはただの挨拶みたいなものです。さて、あなたの行いを見た結果、85点!素晴らしい!天国へ行けますよ。」


こうして男は無事に天国へと旅立ちました。


次に、悪い人がスフィンクスの前にやってきました。悪い人はスフィンクスの質問の答えを知っていて、「人間だよ」と自信たっぷりに答えました。スフィンクスは答えを聞くとこう言いました。


「正解。でも、あなたの行いは9点。これはひどい。最後に何か言いたいことはある?」


悪い人は、自分の行いを思い出し、スフィンクスの大きな口を見て、ただおびえるしかありませんでした。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

現代版スフィンクス モンスターラボ @Monsterlab123

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る