第21話 詩㉑

この寒い季節に貴方と出会った

夢のような時間だった

もうすぐ私も卒業

あの街を出るのよ

さよならの言葉が言えなくて

涙あふれてた

いつまでも忘れないわ

心からありがとう

明日は旅立ちの日なの

笑顔でいなくちゃね

春風に吹かれながら

思い出抱きしめる

いつものように朝が来て

また一日が始まる

だけど何か足りない気がして

気付けばいつでもそばにいたよね

あなたがいないと寂しいけど

新しい世界へと旅立つ

今だから言えるんだけれど

素直になれずごめんなさい

いつだって守ってくれていた

優しさをありがとう

明日から別々の道を

歩いて行くことになるけど

いつか会える時が来るまで

頑張って行くからね

ずっと心に想っているよ

離れていても見守っていてね

あなたの背中を追いかけながら

精一杯生きていく

見上げた空には星一つ

輝き続けてる

そう思うだけで頑張れるよ

離れてても繋がってる

どんな事があっても負けないように

信じているから

桜舞う道歩き出した

私は一人じゃないから

どこまでも続く未来へ

まっすぐ進んで行こう

いつもより早く目が覚めた日曜日

今日から始まる新しい日々

胸躍らせ向かう先は

通い慣れた通学路

いつもと同じ景色なのに何故か違って見えるの

少し大人になった気分

ドキドキしているのはきっと

これから待っている出会いがあると信じてるから

新しい制服に身を包み

不安と期待抱えて

友達できるかな

勉強について行けるかな

そんなこと考えながら歩いていたら

あっという間に着いてしまって

深呼吸をしてドアを開けるの

いつもより騒がしい教室の中

みんな楽しそうだな

昨日までの自分とはまるで違うみたい

キラキラ輝いているように見えて

なんだか嬉しくなって来る

新しい教科書開いて

机の上に並べてみる

落書きしたり

消しゴム落としたり

色んなことあるだろうけど

ワクワクする毎日になるといいな

放課後に集まっておしゃべりをしたり

好きな人の話で盛り上がったり

初めてのバイトでは失敗ばかりしたけど

少しずつ覚えて来たよ

恋もしたいし遊びたい

たくさん経験したいことがあるから

忙しくなりそうな予感がする

新しい制服に身を包み

不安と期待抱えて

友達できるかな

勉強について行けるかな

そんなこと考えながら歩いていたら

あっという間に着いてしまって

深呼吸をしてドアを開けるの

さあ、ここから始めよう

ねえ、あなたは今頃どうしてますか

ちゃんとご飯食べていますか

お仕事うまく行っていますか

たまには弱音吐いたりしていますか

遠く離れたこの街に来てもうすぐ一年経つの

電話やメールじゃ伝えきれない想い伝えたくて手紙を書きました

届いて欲しいな

元気でいるよって笑って言って欲しい

私の気持ちわかってくれると嬉しいな

離れてても心だけは繋がっているはず

大丈夫だよ

心配しないでね

今は寂しいけどすぐに会いに行くから

待っていて下さい

おかえりって笑顔見せてくれるだけでいいんだよ

何も言わずにぎゅっと抱きしめてほしいんです

そしたら私も強く抱き返すからね

離れている時間が長くなればなるほど不安になって来ちゃうの

でも信じているから

必ず迎えに来ると言ってくれた言葉を信じているよ

約束してくれたもんね

だから泣かないで

涙拭いて前を向いて歩こう

くじけそうになった時はこの歌を思い出すよ

一緒に歌ったあの曲口ずさんで乗り越えるからね

大好きです

愛してるなんて恥ずかしいから言えないけど

心の中では叫んでるよ

ずっと一緒だよね

離れてても繋がってるよね

いつでもそばにいると思ってくれていいんだからね

離れてても繋がってるから

貴方と出会った瞬間(とき)感じたんだ

運命だってことを

今までこんなにも誰かを好きになったことなかった

初めて会ったその日から貴方のことが頭から離れない

気付けばいつも考えてる

どうすればもっと仲良くなれるかなって

だけどなかなか勇気が出なくて

話しかけることさえできない自分が嫌だった

だけどある日突然チャンスが訪れた

偶然二人きりになれた帰り道

送ってくれてありがとう

また明日会えるから寂しくないと思っていたけれど

やっぱり寂しかったから

もう少しだけ話していたかったから

思い切って言った一言

手を繋いでもいいですか

一瞬驚いた顔をした後優しく微笑んで手を握ってくれた

温かい大きな手で包まれているだけで幸せだった

いつまでもこうして二人でいれたら良いなと思った

だけど現実はとても残酷なもの

別れは必ずやって来るもの

いつかまた会える日が来るまで

それまでさよならだけど忘れないから

離れていても想っているから

喧嘩をしたあの日のことまだ許していないの

連絡を取らなくなって何週間も経って

もう終わりかなとも思っていたけれど

意地を張って謝らない私が悪いのに

素直になれないまま時間は流れた

言い過ぎたごめんね

本当はあんなこと言いたかった訳じゃない

だけどどうしてなのか

うまく伝えることができない

悔しくて泣きそうになる

寂しい時にいつも側にいてくれた

楽しいことは分け合って一緒に過ごした

そんな大切な人がいたのにどうして傷付けてしまったんだろう

後悔しても遅かった

今更気づいたって意味ないことぐらいわかっているの

今度会えたなら

もう一度初めからやり直したい

今度は絶対間違えたりしないからお願い神様

わがままばかり言っているから呆れられてしまい

見放されてしまったのでしょうか

それでも諦めたくない

最後にちゃんと話したいから声が聞きたいよ

電話に出てくれるだろうか

恐くなってきた

このまま終わってしまうのかな

それだったらいっそ自分の声で

サヨナラしよう

今すぐにかけ直すから

耳にあてた携帯からは呼び出し音が鳴り響いている

あと少しもうちょっと待って

早くしないと切れてしまうからお願い出て

ようやく出たあなたは優しい声でどうしたのか聞いてきたから

ただただ嬉しくて思わず泣いてしまった

ゴメンなさいありがとう

やっと伝えられたよ

本当の気持ちをいつからだろう

あなたのことが好きになっていたみたい

いつもあなたの後ろ姿追いかけながら

ついて行っていた気がする

これからもずっとあなたのこと見守っていたいな

隣にいたいと思うよ

これから先の長い道のりどんなことがあったとしても

あなたと共に歩み続けて行くよ

あなたは私の事を好きになる前からずっと知っていた

いつか出会えること願っていたから

本当に嬉しかった

いつもの席の隣で笑い合えているだけで良かった

これ以上何も望まなくても幸せでいられた

なのに欲張ってしまった

あなたに触れたくて仕方がなくなってしまった

友達のままがよかったはずなのにどうしてだろう

抑えきれなかったの

あなたへの想い

胸が苦しいくらい好きです

叶わないと知ってても伝えずにはいられなかったの

友達以上の関係になるなんて無理だよね

困らせてばかりでごめんなさい

友達でいたいからずっと言えなかったけど

もう嘘をつくこと出来ないの我慢出来そうもない

貴方の事を愛しているの

本当に愛しているの

だから私の事も何時までも愛してね

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思い綴る詩箱 一ノ瀬 彩音 @takutaku2019

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