第2話

やばい、遅れる。俺は今とても焦っている。何故かって?まあ大した理由ではないのだが、寝坊したんだ。なんでこんな大事な日に……。俺は今までどうすれば校則を変えられるかずっと考えてきた。それで、思いついたんだ。ある方法を。それはこうだ。まず、俺が始業式の最後にマイクを奪い、この学校の素晴らしいところを話す。例えばトイレが綺麗とか、給食が美味しいとか。それで先生たちのご機嫌を取りつつ、いい頃合になったら校則について話し出す。はじめはよく思っているように話し、最後にやんわりと男女交際禁止についての批判を述べ、改善を求める。それでも、改善されなかった場合、後日、校則改正についての署名を集め、校長に提出する。これが俺が考えた策だ。別に校則を破って恋愛をすれば良いだけだと言いたい人も居るだろう。実際、そうしている人も少なからずいる。だが、俺はそんなことが出来るほど器用じゃないんだ。すぐ顔に出てしまうからすぐにバレて停学か最悪退学だ。そんなことになったらかっこ悪いだろ?だから俺が先陣を切って校則を改正してやろうって思ったんだ。ここまで俺の話を聞いてくれている人の中には勘づいている人がいるかもしれないが、俺は「漢」に憧れているんだ。背中に「漢」と書いていても恥ずかしくないぐらいかっこいい漢におれはなりたいんだ。それに、かっこよくなったら彼女の1人や2人出来るかも?

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