第2話 死

家族だった犬の死

顔は、ぐちゃぐちゃになる涙や鼻水で、家のチャイムが今鳴っても居留守する。この顔では無理だし、こんな時に出る気もない。


落ち着いた後に家族みんなで、その子の葬儀に出向く。

最後には空高く煙が、立ち上ぼり…見上げた晴天の空に行った。うちの子、可愛い子……「またね」と声にださないまま呟いた。


家に帰宅するも、玄関に走り来る可愛い子は居ない。そこでまた、崩れてしまう気持ち……


 なのに、夜になったら、お腹が空いてきた。昼も食べてないし、当たり前だけど不謹慎ではないか、悲しい日にも人は、お腹が空くんだなぁと思いつつ夕飯を食べた。

生きているから、当たり前のことかぁ……「食べたよ」と、可愛い写真に話しかけた日。ありがとう。 



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