姉妹相愛
早瀬ちづる
プロローグ
その地で誕生した姉妹の神は、姉の名を乃羽、妹の名を燈と言った。人とかかわることもなく、「天界」で仲睦まじく、静かに暮らしていた。
しかしある日を境に燈は姉と暮らすことを拒絶し、人間界に降りてしまう。
「姉様に迷惑はかけられません」の一点張りだった。
このことに関わるのは今や大魔神となったボルードーである。
彼は一番初めに誕生した神だった。神としての力を悪用し、人間界のある国を支配していた。自身の力だけでは満足しなかった彼は、燈の力を奪い、代わりに人間の姿を与えた。
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