君の隣で

藍色の星 みり

第1話

今日も学校に残って補修をする自分に聞き馴染みのある声が響いた。


「一緒にかーえろ?」


小さい頃からの知り合い、要は幼馴染の碧である。


「悪いな、いまは勉強中なんだ。」

「昨日もやってたじゃん!、最近一緒に帰ってないし!」


そういえば最近勉強ばっかりで、全然帰れてなかったっけ。


「あー、ごめんごめん、じゃあ帰るか。」


そうして一緒に帰ることにした。

帰ってる途中、碧はこんなことを言った。


「私達が知り合ってから、もう十年以上経ったのね、時間の流れって速いものね〜」


もうそんなに経っていたのか…と心の中で思いつつ、そうだなと返事をする


 家に帰ってから、初めて会ったときのことを思い浮かべていた。たしか公園で一人泣いていた覚えがある。心配になって話しかけて、それから一緒に遊ぶようになった。そのまま小学生、中学生、そして高校と一緒のところに通っては関係は続いた。

 そこまで考えていて一つ疑問に浮かんだのは、自分がなぜ今の今までずっと仲良くしているんだろうと。別に嫌いになったとかそういう訳では無い。好きか嫌いかで言えば好きなのだろう。

 一緒にいると落ち着くし安心する、また遊びたいとも想う、ただそれが…恋愛的に好きと言えるのかわからず悶々としていた。


 結局結論の出ないまま次の日


「どうしたの?、すっごい眠そうだけど」

「いや…ちょっと考えごととしてたら遅くなっちゃって」


どんな考え事だったかなんて、本人に言えるわけがない。まだ気持ちの整理もついていないのだから


「ふーん、なにかあったら相談してね」


自分は、この先どんな結論に行き着くのだろうか、まだそれはわからない、でも一緒に居たいという想いを持っている、またいつかこの想いを伝える日が来るのかなと想うと、恥ずかしくなってくる。


「なになに?、いまなんて考えてるの?」


そうニヤニヤしながら聞いてくる碧を僕は意地悪だなと思った。

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