とりあえず…生きろ!

一閃

第1話

「人生の目標ってなんですか?」と 無表情で問われた

「そんなモノがあったらここにはいません」と 無表情で答えた

「困りましたねぇ」と 薄笑いを浮かべながら言ったから

「困ってませんよ」と 言い放ってみた

「とりあえず生きてはみます」

「とりあえず生きてどうするんですか?」

「生きてみないと 目標とやらにも出会えないじゃないですか」

「困った答えですね」

「だから 困ってないです」

「目の前の書類に記入できなくて困っているだけでしょ

ボクは困ってません」

有資格者かなんだか知らないけど、ボクの困ってない生き方に口出ししないで

ボクがどう生きてどう死んでいくのか アナタには関係ないし ボクが死んだって 涙すら流さない アナタなんだから もう 放っておいて


ボクはレールの上を走るアナタとは違うんです

ボクはボクの足で ボクの目で ボクの思考で道を選べるんです

アナタは進むか戻るかしかできないし レールを自分でかえることもできない

ボクは寄り道も迷うこともできるから とりあえずでも

生きてみるんです

目標なんかいらない


それが わからない アナタとは価値観が違うだけなんです


アナタが100%正しいわけじゃない

生きるに正しい間違いはない

罰せられべきは「あやまち」であって「間違い」ではないと ボクは思うから

とりあえず生きてみて

何かがボクの中に残ったならそれはそれで 儲けもの

何も残らなかったら

そんな ものだと消えていくだけ


とりあえず 生きろ!

ボクはボクに エールをおくるだけ

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