第34話 曇天の朝 

***

 月の光もない闇夜、そして暁はまだ来ない。 


 その闇夜の中、私は想い人の名を呟く。


 ――レイン。


 今にも泣き出しそうな顔をしているからか、

二人が心配げな面持ちで私のことを見ていた。  


 (ダメだなぁ、私……ゲイルさんとガスさんにこんな顔させて……)


 いつもそばにいてくれた人がいない。


 この状況に不安な気持ちでいっぱいだった。


 私にとって、レインがどれほど大事な存在であるかを痛感する。


 ……ううん、違うでしょ? エミリー。


 ずっと前からそうだったよね。


 ――あなたは運命の人なのだから。


♢♢♢


 闇夜に輝く星たちを眺めながら思うこと。


 6才の頃からもう10年かぁ……。


 ――私は、あの日のことを思い出す。


 レインと初めて会った日のことを。


 忘れもしない曇天の朝、レイン・アッシュという男の子に出会ったんだ。


♢♢♢


 私の両親は、金髪で目の色は淡褐色。


 二人の愛の結晶として生まれた私は、どこをどう見ても黒髪黒目。


 その件で一度だけ、両親の仲が険悪になったと聞いたことがある。母が浮気をして、父以外の男の種で妊娠したのではないかと。


 生まれた赤ちゃんが黒髪黒目なら、そんな

ことで口論となり、険悪な関係になってしまうのも致し方ないと思う。


 気まずい両親が昼夜問わず話し合った結果、行き着いた答え、それは……。


 ――異常体質。


 この広い大陸において、黒髪黒目の人間など見たことも聞いたこともない。金髪で淡褐色の目を持つ両親から、黒髪黒目の子供が生まれる

というのは、きっとその子供が異常体質だからだとの答えを導き出す。


 両親が導き出した答えが正しいのか間違っているのか分からないけど、とりあえず問題解決となったようだ。


 こうしてファインズ家の長女であり一人娘、私ことエミリーは、両親からたくさんの愛情をもらい育てられたのだった。


♢♢♢


 季節は春。


 桃色の花が綺麗に咲き誇るその月、私は6才になった。


 季節は過ぎていき、今年も暑い夏を迎えようとしていた矢先、村に住む私達にとんでもない情報がもたらされる。


〈大陸中央にある高名な病院から大陸最南端のこの地に、上級治癒師が遣わされる〉


 この情報は、吉報として私達の村に留まらず周辺地域にも瞬く間に広まっていった。


 私の両親は、ここで閃く。


 異常体質である黒髪黒目の私を、上級治癒師に診てもらおうと。


 ――その日は、曇天の朝だった。


 私の気持ちも空模様とまったく同じ。


 黒髪黒目だから異常体質と決めつける両親の先入観に嫌気が差していたし、何よりこの私が

とても気に入っているのに。


 いったい何がいけないのだろう。


 私は何とも言えない気持ちになる。


 黒髪黒目は、そんなに悪いことなの?


 上級治癒師なんて得体の知れない人によって両親みたいな金髪で淡褐色の目にされてしまうと思い、死ぬほどイヤな気持ちになった私は、大泣きしてしまう。


「病院なんて行きたくない、絶対に行かない」


 両親にそう言って必死に抵抗した。


 でも、6才の子供がどんなに抵抗しようと、大の大人に敵うわけもなく、私は上級治癒師がいるところに連れていかれる羽目になる。


 さすが一番偉い人が遣わされるだけあって、この大陸最南端で最も大きい教会が診療場所に選ばれ、早朝から大勢の人が押し寄せて大混雑していた。 


 すごい人混みの中を両親に手を引かれ、私がとぼとぼ歩いていると、一人の男の子と視線がぶつかる。


 その男の子は、驚きの表情で私のことを見ていたけど、私はもっと驚きの表情をして男の子を見ていたと断言できる。


 驚くのも無理はない、当たり前だ。


 だって、私とその男の子はお互いに黒髪黒目だったのだから。


♢♢♢


「えっ? な、名前? 私の? えーっとねエ、エミリー、エミリー・ファインズだよ。き、君は? 何て名前なの?」


 緊張するよぉ、心臓がバクバクしてる。


 年の近い男の子と話すの初めてなんだよ!


「はぁ? 聞いてなかったのかよ。 俺はお前に名前を聞く前にちゃんと名乗った。それが礼儀ってもんだろ。まったく、しょうがないなぁ。レイン・アッシュだよ、もう一回言うからな、レイン・アッシュ!」


 そういえば、そんな名前を言っていたような

気がするけど、今のこの状況に訳が分からずで私の頭は大混乱なんだよぉ。


「レイン君だよね、ははは、よろしくね」


 「君なんかいらないよ、俺達は同い年じゃん。俺もエミリーって呼ぶから、お前もレインって呼べよな」


「う、うん。わかったよ、レ、レイン」


 …………。


 どうして、私はレイン君、いやレインと釣りなんかしているのだろうか……。


 ……あっ、そうだ! 頭が冷静になってきて気持ちもだんだん落ち着いてきたので、なんで

レインと一緒に釣りをしてるのか理解したよ!


 何が上級治癒師よ、ヘナチョコじゃない。


 私とレインを診たヘナチョコは、再び私達を診たいから、夕刻までこの教会にいなさいって偉そうに命令しちゃうイヤな奴。


 私の両親とレインの両親は、同じ黒髪黒目の子供を持つ親として意気投合。夕刻に私達二人を迎えにくるからねと言って帰ってしまった。


 私とレインは、余りある時間を潰すために、教会の近くにある池で釣りを始める。


 うん、完璧に思い出したよ!


 突然、レインが独り言みたいに話し出した。


「俺は、異常体質なんかじゃない……黒髪黒目がそんなおかしいのか……他の人と違うことがそんないけないことなのかよ……俺はおかしくなんかない……普通だよ……他の人と同じ普通の人間だ」


 その言葉を聞いた時、私は泣きそうになってしまった。レインも私と一緒なんだね。悲しみや苦しみ、怒りと何とも言えないその気持ちを

抱えているんだと思ったからだ。


 私とレイン。


 同じ気持ちと黒髪黒目を持つ二人。


 曇天の朝。


 私は、レイン・アッシュと出会ったことで、この空模様みたいな憂鬱な気持ちが消え去り、今は雲一つない晴れやかな気持ちになっている

ことに気づく。


 今の気持ちとまったく同じ、晴れやかな笑顔になっている自分に驚いた。


 ――私は確信する。


 レイン・アッシュは、私の運命の人だと。


♢♢♢


 暑かった夏も終わり、実りの秋を迎える。


 毎年、迎えるこの季節だけど、今年は一味も二味も違うと思う。


 私は、これから村の学校に通うことになっていて、成人を迎える16才までの10年、学校で勉強することになる。


 楽しみすぎる10年。


 それはなぜかというと、レインと同じ学校に通うことになっているから。


 私は、レインと出会った日に漠然とだけど、運命の人だと思った。そこに恋愛感情なるものがあったかと言えば、正直ない……はず。


 同志や仲間または家族という間柄がしっくりするし、ずっと一緒にいる人と思ったからだ。


 一年、二年とお互いに過ごす時間を共有していく中で、自分の気持ちの変化に戸惑うことが

多くなっていく。


 レインが、男の子から男に成長していくと、急に容姿が大人びて見えてくる。私は、自分の見間違いだし、気持ちの変化も気のせいだよと自分で自分を納得させる。


 けれど、ある事件をきっかけにして、それが自分で自分のことを無理やり誤魔化していたと

知ることになる。


 今現在、私は花も恥じらう14才。


 レインじゃないけれど、私も知らず知らずに

容姿が大人びていくのは自分でも感じていて、

特に身体の変化は顕著に表れ、他の女子達より

身長や胸が成長していた。


 私自身はそんなこと思わなかったんだけど、

男の子達から「かわいい、綺麗、美少女」との

褒め言葉をもらうことが多くなっていき、どう返事をしたらいいのか困ることが多々ある。


 他の女子達に相談すれば、やっかみを受けるから相談できないし、そういうのに疎いレインに相談なんて、天地がひっくり返っても絶対にありえない。


 それに今、レインは学校を休んでいる。


 レインの家族は、漁業で生計を立てていて、

魚がたくさん取れる時期とのことで、もう既に三ヶ月間休んでいた。


 私も収穫時期などに、学校を一か月間休んだ

こともあるし、この学校に通う人達にとって、別にそれは珍しいことではなく普通のこと。


 レインに会えていない三ヶ月間が、死ぬほど淋しいのに、それを一切認めようとしない自分がいた。


 (フン、私は淋しくなんかないもん)


 ――この日だ。


 この日、私を襲う忌まわしい事件が起こる。


 学校での勉強を終えて、いつも通りに実家の果物園を手伝うため帰り道を急ぐ。


 その時、一人の男が私の前に立ちはだかる。


 2才年上の学校の先輩にあたる男で、いつもいやらしい目で私のことを見て、自分で股間をイジって喜んでる変態野郎。


(気持ち悪いな、また自分でイジってるし)


 心でそう呟くと、私は足早に変態野郎の横を通り過ぎようとした時、いきなり腕を掴まれ、草むらに押し倒された。


「えっ!? いや! 離してよ、いやぁ!」


 その男は、私の両腕をガッチリ掴んで馬乗りになると、ハァハァと臭い息を吐き出しながら

脂ぎった顔を近づけてきた。


 変態野郎の目的が、私の唇だと分かったので

必死に顔を背ける。


「お前なんかと死んでも接吻したくない!」


 私は大声でそう言うと、足をバタバタさせて何とか変態野郎の馬乗りから逃れようとする。


 そいつの不摂生な体の重さのせいで、ピクリとも変態野郎の体を動かすことができない。


「助けて! 誰か、助けて!」


 私は、声の限り叫んだ。


 まだ明るい時間帯だったけど、果物園に続く

この道は絶望的に人が通らない。


 両親には、いくら近道でも危ないから使うな

といつも厳しく言われていたのに、バカな私は我が子を思う親の言葉を軽く流していた。


(ごめんなさい、お父さん、お母さん)


 今さら謝ってもしょうがないけど、謝らずにいられない。


 変態野郎が膨らませている股間を私の身体に擦り始める。


 ハァハァと気持ち悪い呼吸が、どんどん早くなっていく。


「イヤだ、やめて! 本当に気持ち悪い!」


(イヤだ、やめてよ。私の体に触れて欲しい人は、この世でただ一人なの。その人になら何をされてもいい。接吻だって、その先だって! 私は、レインが好き! レインとそういうこといっぱいしたい! レインがいい! イヤだ! お前みたいな変態野郎となんか絶対イヤだ! 助けて、レイン!)


「助けて、レイン! お願い助けて!」


 こんな最悪の状況になり、初めて自分の本心を知ることになるなんて、本当にバカみたいと思いながら、私は大好きな人の名前を叫んで、助けを求めた。


「レイン、助けて!」


 ――お前、エミリーに何してんだよ――


 今、一番聞きたかった声が、私の耳に響く。


 次の瞬間、レインの蹴りが変態野郎の顔面に直撃すると、その巨体が吹っ飛ぶ。


 道端に横たわる変態野郎がウゥーと唸り声を上げていたけど、私の視線を釘付けにしている人は、ただ一人だけ。


 夢でも幻でもない、私の目の前に間違いなくレインが立っていたのだ。


「大丈夫か、エミリー」


 レインは私に駆け寄ると、抱き抱えるようにして優しく体を起こしてくれた。


「レイン、どうしてここにいるの?」


 「話は後だ、まずはこいつを駆逐してやる!」


♢♢♢


 このあと、村が大騒ぎになる。


 私を襲い、自分のモノにしようとしたあの男を、レインが半殺しにしたからだ。


 私がレインを止めていなかったなら、たぶん変態野郎を殴り殺していたかもしれない。


 村の警備団に連行されていく顔の原型がない変態野郎。

 

 私を助けてくれたレインの拳は、傷だらけで血がポタポタと滴り落ちていた。


 そのレインの横顔を見て、私はうっとり見惚れてしまう。


 私の両親とレインの両親は、事件を聞きつけ警備団詰所に飛んでくるや否や、私とレインに小一時間お説教する。


 すべての事情聴取が終わり、私達二人きりになったので、どうしてあの時あの場所にレインがいたのか聞いてみた。


 実家の漁業の繁忙期も一段落したので、明日から学校に行く報告、それと新鮮な採れたての魚を私の家に届ける途中、あの場面に遭遇したとレインは教えてくれた。


 最後にレインから信じられないような言葉を聞くことになる。


「エミリーは、一人だと危なっかしいんだよ。

これからはいつも俺のそばにいろ。何かあれば俺がお前を守ってやるから」


「……うん」


 私は、嬉しくてその場で泣いてしまった。


 この日の深夜、花も恥じらう14才の私は、

大好きなレインを想い、初めて自慰行為をするのだった。


♢♢♢


 次の日から、私はいつもレインのそばにいるようになった。


 いつでもどこでも。


 レインのそばにいることが、私の幸せであり

私のいるべき場所になった瞬間だった。


 そんな私を見て、歯軋りしている女の子達が何人もいた。


 それはそうだよね。レイン、格好いいから。


 学校でキャーキャー言われていたもんね。


 私は見て見ぬフリをしていたけど、はっきり自分の気持ちを自覚してからは、レインが格好良すぎる。


 少し長めで切り揃え、たまに後ろでその髪を縛る時もある黒い髪。一見冷めたそうに見える切れ長の黒い目、鼻筋はスッと通り、唇は薄く男性的。それでいて女性と思えてしまうような中性的な顔立ち。背丈は少し高め、海によって鍛え上げられた引き締まった体。


 他の女の子達のやっかみが、あんまり酷くて

びっくりしてしまったけど、そんなの関係ないって感じ。


 何か文句があるなら来い! 返り討ちにしてやるんだから!


 ――レインのそばにいるのは、私だけ。

 ――レインは、私だけのもの。

 ――レイン、あなたは運命の人。


 私は、心からあなたを愛しています。


♢♢♢ 


 ふふふふ。


 レインとの出会い、私達の10年間。


 色褪せない素敵な思い出だね。


 大好きだよ、レイン。


 私は、自然と笑みがこぼれてしまう。


 〈〈絶対にゲイルさんとガスさんの二人を守るんだろ? 俺にそれを証明してくれよな〉〉


 昨日のレインの言葉が、私の頭の中で鮮明に思い浮かぶ。


 うん、分かってる、分かってるよ。

 

 ゲイルさんとガスさんの二人は、絶対守るとレインに約束したんだ。


 大丈夫、任せて。


 私は、必ずあなたとの約束を守るよ。


 ――そして、それは突然やってくる。


 (……っ!……来た)

 

 私のスキルが、魔物達の反応を示す。


 凄い、凄いよ。


 レインの言った通り、本当に魔物達がこちらに向かってくる。


 フフン、凄いでしょ? 私の愛しき人は。


 もう不安な気持ちなんてない。


 今あるものは心地よい暖かな気持ちだけ。


 私は、聖剣と神剣を鞘から抜き、二本の剣を十字にして身構えた。


「来い、魔物ども! 私が駆逐してやる!」



***

 月の光もない闇夜、そして暁はまだ来ない。


 その闇夜の中、ただ道なき道を疾走する。


 ――俺は、俺にできることをするんだ。


 エミリーのため、かくの如き決意を胸にして木々の間を走り抜けていく。


 あいつのことは、よく知っているつもりだ。


 弱虫で泣き虫、わがままで自己中、優しくて甘えん坊な女の子。


 聖騎士なんて柄じゃないのに、魔王軍と戦うことを強いられてしまった。


 本当なら果物園の跡取りになり、好きな人と

結婚し、子供を産み育て、幸せな家庭を築いて

生きていくべき女の子のはずなのに……。


 今の世がそれを許さない。


 責任感が人一倍あるあいつは、聖騎士として

魔王軍と戦い抜く決意だ。


 それならば、俺のやることは一つだけ。


 エミリーの矛になり盾となろう。


 お前が希望の光であると信じて。


♢♢♢


 風を切るようにして、森林地帯を駆けながら

思う。


 あいつとの付き合いも、もう10年か。


 今でもはっきり覚えてるよ。


 初めて会った日のことを。


 あの曇天の朝、出会ったんだよな。


 お前は、前髪ぱっつんのオカッパ頭。


 あははは、懐かしいなぁ。


 あいつとの出会いを思い出し、自然と笑ってしまう。


 うん、エミリーは綺麗になったよ。


 黒髪を肩まで伸ばして、長すぎず、短すぎずの手入れしやすい髪型にしたよな。オカッパ頭はいただけないが、今の髪型はとてもエミリーに似合ってる。


 もともと顔の作りは、美形だったのかな? 鼻筋は綺麗に通ってるし、唇はふっくらしてて

かわいいもんな。大きい瞳がエミリーの一番の魅力で、愛嬌あるその笑顔に男達はイチコロってか?   


 カリンに負けず劣らずの美人と騎士団員達の噂話を聞いた時は、天地がひっくり返るほどにびっくりしたんだけど、いつもそばにいすぎたせいか、その魅力が当たり前になってしまったんだな……。


 お前の容姿を褒めたことは、ほとんどない気がする。そうだよな、エミリーはまだ16才の女の子だもんな。

 

 これから綺麗なものは綺麗、かわいいものはかわいいと言うようにするかな。


 それで許してくれ、エミリー。

 

 ……おいおい、これじゃ、俺が死ぬみたいな感じになってるじゃないか。


 俺は、まだ死ねない。


 魔王軍を駆逐して、平和な世界になってから

死ぬのが理想かな。


 エミリーの結婚式にも出たいしな。


 …………そんな悠長なことを考えている暇はなさそうだよ。


 やっぱり、魔物達がこっちに向かっていた。


 俺のスキルも魔物達の反応を示す。


 さて、エミリーのところに少しでも魔物達を向かわせないようにしないとな。


 さぁ、あいつの矛と盾の出番だぞ。


 ――いた。


 俺の視線のその先に、ゆらゆら蠢く魔物達が見える。


 「行くぞ!」


 カリンが顕現してくれた刀に手をかけると、駆逐するべき奴等に向かって、力の限り雄叫びを上げながら突き進んでいく。


 「魔物ども! お前らなんかに容赦しないぞ! 斬り捨て御免だ!」


―――――――――――――――――――――

あとがき


 キリのいいエピソードを書き終えましたので 本日、公開することにしました。


 それでは、今回のエピソードをもちまして、しばらくの間、休載させて頂きます。


 よろしくお願いします。


              前田ヒロフミ




 


 


 


 

















 




 


 

 




 


 


  

 









 


 


 


 


 

 


 



 









 




 


 


 


 










 




 


 

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