My Dear

一閃

第1話

見上げた空の遥かむこう

君は何を想っていますか

きっと 僕と

違う星に 違う言葉で 違う願いを

祈っているんだろう


ふたりで見た 水平線のむこうに 何かある気もしていたけど 相変わらずの僕は

相変わらず ここに居るよ


君を想う夜 夢を夢見る夜

哀しくもないのに 泣けてくる

くすぶる火種もないのに イラついている

はがゆい位に 僕は僕をもて余しているよ

「ほんと、相変わらずね」って 君は笑うかな なんて思ったりしている

「どう?元気してる?」ってきいてもやれない

連絡を取る手段なんて色々あるのに 電波も届かない 郵便も届かないなんて

いつも いつも 想っているのに

ひどいと思わないか?

笑顔も 泣き顔も 怒った顔も

口ずさんでいた唄も

そして 眠りについた君の顔

忘れられるわけがない

思い出になんかならない

君が時を止めた時

僕の時計も止まったんだ

無理に動かして 壊れてしまったら 君をまた 失くしてしまいそうで 怖いんだよ


忘れられないとおもっていても 新しい記憶や 思い出なんて言葉と引き換えに 君を失くしたくないんだ


なんで…僕ではなく 君なんだろ

守ってあげられなくて ごめんよ

いつまでも ぐずぐずしててごめんよ

もう少し もう少しだけ

こうしててもいいかな?

今はまだ いつか君に再会あう日なんておもえないんだ

「もう しかたないわね」って 叱ってくれよ…

ごめん また困らせたね


でも

相変わらず 君を 大切に想っているよ

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