第二部 記録/変容する世界
――閑話休題――
わたしは一度、筆を置いた。存外、なにかを端的に記録するということは、疲れるものだ。冷めたコーヒーを飲みながら一服する。いま、わたしの机のまえには、いくつもの書類が山のように重なっている。空いた時間にこうして執筆しているが、それよりもやることが多いものだから、この記録がいつ完成するかもわからない。ともかく、筆を進めなければならない。時間はいつだって、待ってくれないのだから。
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