第69話

それでももし、



君が


“運命”だった

と言うのなら




どんなに離れようと


どんなに時が経とうと、



どんなにすれ違い、


過去に傷つき、


過去を悔み、償い、



何かを諦め、




今、



別々の道を

歩き出したとしても、




もし運命なら





僕は今また


君に向かって

歩いているのでしょう、




まるで正反対に

進むかのように、



もう二度と巡り合うことは

ないかのように、




ゆっくりと時間をかけて、



忘れてしまいそうな

日々を過ごしながら、




君へと向かって

歩いているのでしょう。




あの木の下で

僕らが

また再会したように、



君がこうして

待ってくれていたように、



僕は何度

生まれ変わっても




ここで君を待つよ。




君より先に生まれて


君が生まれるのを待ってる。




だから、


もう君は一人じゃない。


僕がいる。


君が運命だと言う限り



僕は君を


何度でも

迎えにいくから…――

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