第92話

「えっ?」


そんな成也の声にびっくりしたのか海を見つめていた晴奈は成也の方を振りかえった


『見んなって!』


思わず俯く成也







「いなくなんないよ」


波にかき消されそうな囁くような声で晴奈は言った









晴奈がいなくなる…



なぜかその時

そんなふうに思ったんだ



『……そっか』


成也はそんな気持ちを抱えながら晴奈に微笑みかけた

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