第88話

『わかった』


夜中にも関わらず晴奈の頭を優しく撫でると成也は晴奈の家をでた


バイクにエンジンをかけると成也は聡の家に向かった



「あれ?どした?」


夜中に尋ねてきた成也にで少し驚いた顔をする聡




『…海いかね?』


「お!いーねー」


そう言うと聡は成也のバイクの後ろにまたがり二人は海へと走りだした


最近よく夜の海に向かってはぼーっと海を見つめている







『ついた…』



少しずつ冬が終わりをつげほんのりと暖かい風が体を包む3月頃の夜の海は誰もいなくて

ただ波の音だけが響いていた



二人は砂浜にしゃがみこんで

行っては帰ってくる波をただ見つめていた




「なんかあった?」


『……』


「晴奈ちゃんだろ」






『…もうだめかもしんねぇ』

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る