第40話

それがなんの涙だったのか

誰を思って

何を考えた涙だったのか…


俺は全然わからなかったけど



…それが


あまりに短かすぎた付き合いの中、俺がみた最初で最後の美波の涙だったんだ…




この先の未来


一緒に過ごしていくはずだった俺らの未来に


笑ったり喧嘩したり

一緒に感動したりして…



俺は強がりな美波の涙を見たかった…




初めて美波が泣いた時には俺が抱き締めてやりたかった




だけど今はもう無理で…




『じゃあ…』



成也は美波と別れ歩きだした

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