第7話

「全力は尽くします…」


先生はそれだけしか答えなかった



『ふざけんなよ…!』


成也はそう言い残し診察室を去る





帰り道


美波からメールが着ていた


「どうだったぁ?」


成也は迷ったあげく



『疲れてるだけだって』


と送った





成也はまだ信じられずにいた



何か痛い訳でもない…


外見が変わってしまった訳でもない…



とにかく実感がないのだ


このくらいの物忘れは

確かに今までよりは多い気もするが昔から誰だってよくある事で心配などまったくしていなかった



“疲労ですね”


ただそんな言葉を待っているはずだった

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