第一章 絶望

第3話

―…





「うつ病ですね」






俺は今…


家の近くの大きな病院で先生の目の前に座っている




『…は?』



なに言ってんだこのヤブ医者は…


「薬出しときますので明日にでもまた親御さんと一緒に来ていただけますか?」


そういうと医者は俺と目を合わそうともしない



『…本当の事言えよ』


「え?だからうつ…」


『本当の事言えって言ってんだよ!!』


気付くと俺は医者の胸グラを掴み殴りかかろうとしていた






「……若年性の痴呆の可能性が高いです」


『なんだそれ』


「【アルツハイマー病】と言えば聞いた事がありますか?


…あなたは記憶をなくす病です」





塚本 成也 



俺の人生が狂ったのはこの日からだった



俺は【絶望】という闇の中へ真っ逆さまに落ちていってしまったのだ

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