The Gangstar of Quartet(ギャングスタオブカルテット)

@takaishi_riku

prologue

後頭部にズシリと重い痛みが走った。

かと思うとすぐに、彼はなすすべもなく前のめりに倒れた。

両手を地面につく暇もなく倒れ、今度は顎に激痛が走る。

顎から地面に激突したようだった。


朦朧とする意識の中、彼は小さなうめき声とともに顔を上げた。

眼前には横たわる見慣れた3人の仲間たち。

「なんで…こんな…」

口の中が血で溢れているせいか上手く言葉を発せられない。


最初はただの遊びだった。

だがそれはいつのまにか、遊びではなくなっていた。

どこかで戻るタイミングは確かにあった、と彼は今になって思う。

だが、戻るという選択をしなかった。

その結果がこれだ。


遠のいていく意識を自覚しながら、彼はゆっくりと目を閉じた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る