「こんなに思った通りに物が出てくるなんて、やっぱり不思議だな」

と俺は感心しながら、柔らかいソファに身を沈めた。

座り心地は抜群で、ちょっとした高級家具のようだ。

異世界に来たという不安はどこかに吹き飛び、優雅な生活を楽しむ自分がいるのが、妙に現実離れしているような気もする。

テレビでは、まだ前の世界の番組が流れている。「奇想天外ワンダホー」を見ながらのんびりと時間を過ごすのも悪くない。番組の司会者、安斎誠さんが不思議な現象を面白おかしく紹介しているのを見て、俺は思わず笑ってしまった。現実の世界でも、こういう不思議なことがたくさんあるんだな。

ご飯を食べ終わり、片付けを済ませると、次はお風呂の準備だ。風呂場に向かいながら、さっき願った通りの広い脱衣場とシステムバスが目の前に現れたことに驚く。エアコン完備で、自動湯沸かし器も設置されている。ここまで快適な空間が異世界で手に入るなんて、まるで高級ホテルのような気分だ。

「はぁ、これは本当に贅沢すぎるな……」

俺は風呂の準備が整うまで、ソファに座りながら湯が張り終わるのを待った。まさかこんな快適な生活がこの世界で送れるなんて、初めは戸惑っていたが、今ではすっかりこの不思議な力に慣れてきた。

「まあ、この力があればこれからの生活もなんとかなるだろう。あとは、もう少しこの世界を探検してみるか」

そう思いながら、俺は心地よいソファに沈み込んで、異世界での新しい生活を楽しむ準備を整えていった。

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