第2話
〚夏への扉〛ほど豪華ではなく、僕たちは徒歩でシュガースポットへ向かっていた。
日差しは強く、僕と檸檬は汗をかきながら帽子を持ってき忘れたことを後悔する。といっても、帽子を置いていた拠点なんてないのだ。ただただ、ただただ僕たちは歩く。方向もわからずに。
急に風が吹いてきた。雨が降らなければいいのだが。ただの徒歩でビバークする羽目になってしまう。それだけは勘弁願いたい。
向かい風に立ち向かいながら、僕たちはほどほどと進んでいた。
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