第40話
ビー
また音がする。
どうやらベルの音らしくて、誰かが部屋までやってきたことを教えてくれている。
(…マミヤちゃんかな?)
あたしはベッドルームから出て、リビングのような机や椅子のある部屋を通り、ドアの前までやってきた。
「…はい?」
ガチャ
ドアを開けた瞬間、あたしは目を大きく見開いた。
「Good evening」
そこには金髪青い瞳の外国人。
男の人二人組み。
「Fancy meeting you here!」
(……。は?)
早過ぎる発音に時が止まる。
片方の男の人がそう言うと、もう片方の男の人が大きく笑った。
「Well since we're both here,would you like to go for a drink?」
ペラペラと英語を並べていく。
あたしは冷や汗が出始めて、ドアを少しずつ閉めながら返事をした。
「ィェ、イエス…ッ」
曖昧に笑顔を見せてサヨウナラ。
悪いけど通訳(マミヤちゃん他)がいなかったら、あたしは会話なんて出来ません!
徐々にドアを閉めていくと、ガシッと腕を捕まれた。
(ギャ!?)
あたしの腕を掴んで、あたしを引っ張り出す。
「へ…!?」
あたしはパジャマの格好で廊下に出されてしまった。
ガチャ
「!!!」
閉まってしまったドア。
ちょ…
ここ、オートロックって言っていませんでした…?
「Let's go!」
あたしがドアを振りかえっていると手をとった男性が言う。
レッツゴォ!?
あたしはそのまま、外国人(しかも結構かっこいい)に連れ出されてしまった。
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