第38話
ザー…
アンティークで、お城を思わせるホテルに到着し、あたしはカルチャーショックを隠せない。
ボーイさんが荷物を運んでくれたときにマミヤちゃんはすかさずチップを支払った。
『先に渡しているとサービスが違いますのよ』
耳打ちをしてキャリーバックを部屋の隅に置く。
マミヤちゃんはシャワーを浴び、艶っつやの髪の毛を滴らせてさっき上がってきた。
蒸気を含んだその姿は、かなりの色っぽさ。
水に濡れると穏やかなウエーブになって、それがなんとも大人っぽい。
なんとなく、充くんの好みドストライク的な大人の艶を纏っている。
(…こ、この姿で会いにいけば…もしかすると…)
あたしはそんなマミヤちゃんに、ゴクッと生唾を飲み込み、あたしもシャワーを浴びるため、バスルームへ入った。
そして…
『ぎゃーーーー!!!』
シャワーの説明書きが全て英語で読み解けなくて、あたしは真水をかぶってしまった。
『どうしました!?』
『ギャーーーー!!!!』
いきなりドアを開けられてあたしはまた発狂する。
『み、見ていませんわ!!!』
『絶対見たー!!!』
一緒にお風呂に入るのとは違うので、裸を見られるのは心底恥ずかしい。
それに、胸…マミヤちゃんみたいに大きくないもん…
ガチャ…
ギャーギャー騒いだシャワータイムが終わり、髪の毛を拭きながらバスルームを出ると部屋にはマミヤちゃんの姿がなかった。
「…はれ…?」
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