SS♥1
TMなアイツがやってきた
第2話
タッカタカ-ッ
あたしは足を進める。
蛇行に作る、寮からの石造りの小道。
今日から2学期の始まり。
王子と暮らし始めて…もとい、一緒の部屋になって1年と半年。
つまり、高校2年生の2学期。
2週間前、久々に寮に帰ってきたら、あんな置手紙が置いてあった。
メールではそんなこと、ひっとことも言っていなかったから、あたしは疑わしくて電話を鳴らした。
『だからそういうことだって。…親父の横暴っぷりを止めてくれ』
王子のやり切れなさそうな声に、あたしは大きく肩を落とした。
(それでなんで置手紙なのよ…)
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