第2話 憂国読了
言わずもがな、美しき文章。一般的に女体はよく描写されるが、男子も美しく書いている。さすが。
T先生が好きな理由もなんだかわかる。T先生のあのシーンを三島AIが日本語訳をしたらどうなるのだろうか。そんな妄想をしてしまう。
没入に関しては、元々の私に問題があるので置いておく。普通なら没入して、感動する(思想は別として)。
俗っぽい話になる。
掴んで離さない文章とは何か。
ぬりや様とのやりとりから考える。注意散漫コーギーでも、掴まれて離さない文章とは何か。
まず、出だし。
ノルウェイはなんでドイツへ?なんで野井戸?その謎が知りたい気持ちがある。
憂国も事後から始まる。
不穏が興味を掻き立てる。
次に文章。
綺麗だから読んじゃう。
不思議だから読んじゃう。
それもあるが、たった一文でちゃんと物語が進んでいると思う。
見えない人の心。
描かれていない他方の動き。
興奮なら加速度的に。
静まるなら徹底的に冷えていくように。
滞留させるなら意味を持って。
読者の気持ちを弄ぶくらいがよい。
読者は弄ばれたいのだから。
軽い文章は、一文ずつの変化が大きくてわかりやすいのではないか。一文が緻密なものは、滞留しているように見えて変化しているから掴まれているように読み手が錯覚する。
自分が明確にわからないものは魔法に見える。あるいは魔物のように。
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