振り返ればTV SHOWがあった

中野まさよし

　誰もが知るであろう芸人出川哲郎さんの冠旅番組「出川哲郎の受電させてもらえませんか」。当初から僕は好きで観ていた。今もゲスト次第だがまぁ観ている方だと思う。

　この番組のツッコミどころ、それはバイクの燃費が激悪なことだ。番組中のテロップで「２時間充電で15ｋｍ走行可能」（間違ってるかも）と出るが、「おいおい、２時間充電して１時間も走行できんとか燃費激悪」だなと初めて観た時感じた。原付の法定制限速度は30km/hである。つまり通常のガソリンエンジンの原付だと1時間で30ｋｍしか進めない。なのにこの充電バイクはフル充電で15km走行可能と言うことは、時間にして30分しか走行出来ない。これではロケにかなりの時間がかかるではないか。因みに製造メーカーカタログ値は29kmである。この差は何なのだと思う。もしかして撮れ高気にして、燃費激悪にしてるのかと勝手に想像する。しかし、このバイクのメーカーが工夫すべきなのか、バッテリーメーカーが改善すべきなのかは分からないが、バッテリーの性能を向上させるべきではないのか。2時間かけて充電して15ｋｍしか走行出来ないっていう状況は、ちょい乗りしか出来ない。下手すると通勤、通学にも使えないのでは。特に地方住みの場合においては。通勤で利用して、会社で「充電させてください」は社会通念上あり得ない。コスパ最高のレビューを見かけたが、あくまでも電気代だけの話であって、田舎では普段使い出来ないし、充電を怠り充電が切れたら地獄でしかない。一般人が充電が切れて、一般宅を訪れて「充電させてください」は言えない。あれはTV SHOWだから成立するのだ。

　それはさておき、この原付の充電にかかるコスト（電気代）は14円。だから気軽に「充電させてください」と言えるのだが、充電中2時間どう対応（もてなす）のよ！確かに出川さんは、勝手に人が寄ってくる人間磁石だが、突然民家にやってきて「充電させてください」は結構迷惑なのではと個人的には感じてる。しかも撮影スタッフ含めると相当な人数だと思う。しかもご近所さんが大集結、大迷惑ではと心の中で毒づく。って言うか、ツッコミ入れてる。まぁ2時間も充電してないかもだが、フル充電しなければ走行距離が短くなって結果充電回数が増えて、ロケ時間が長時間化するだけだが。

　番組見ていて面白いなと思うところがある。それは出川さんやゲストライダーの人柄人間性が垣間見れること。充電の頼み方充電中の対応、充電が切れて原付をお姉弟いる時、食事中の作法というか仕草、ホテルのお泊まり交渉などでその人の本性がそれなりに現れている。編集されているとはいえど、何となくわかる。無論それが全てではないかもだが。充電が切れて原付を押して歩いている時の出川さんの小言が面白い。心の底から出ているから、笑ってしまう。

　個人的には好きな番組なので無事故で継続して欲しいものだ。テレビ東京さん、結構攻めた、ツッコミどころの多い旅番組あるから機会があればまた。