第11話 僕の可愛い女の子 ④


第二波が風を切って僕の顔の前でビュンと音を立てた。

『逃げられない。』

そう察した僕は、鎧の戦士に飛びついていた。


!?、?

鎧の戦士は刀を振り落として、軽く倒れた。

僕の鼻腔に、何処かで嗅いだことのある匂いが流れ込んできた。

女性特有の甘いシャンプーの香りだ。


僕は鎧の戦士を組み敷いたまま、反り返った刀を遠くに投げ飛ばした。

僕が片手を離した隙に、ほっそりとした女の子が、鎧を脱ぎ捨てるように、首の部分から無理やり這い出してきた。

細い、スポーツブラを着けたか弱い女の子だった。

驚きで目を見開いている僕の目に、鎧から這い出す女の子のむき出しのおしりが飛び込んできた。

彼女の着衣は見覚えのあるスポーツブラだけだった。


「えっ!! 〇〇さん・・・?」

毎日、授業もそっちのけで見つめ続ける女の子のスポーツブラだった。

嗅いだことのある魅惑の香りは、いつも僕が顔を近づけて密かに嗅いでいる体臭とシャンプーが混じり合った極上のフレグランスだった。


鎧から抜け出した彼女は、僕が投げた剣を取り、再び僕に切り掛かってきた。

走り寄る彼女のほっそりとした両足の根元には、男性を惹きつける一本の未開の筋が、まだ少女の面影を残して上方へと切れがあっていた。

切り掛かってくる彼女に怯むことも忘れて、走るたびに擦り上げられる彼女のラインを見つめ続けていた。

僕の聖剣が、ダイヤモンドが輝く様にピカピカと光り、最高硬度の10を記録したように思えた。

その硬さは、彼女の剣ですら両断することは出来ない至高の硬さだった。

弾かれた刀が回転し、彼女のスポーツブラを両断しながら遠くへと飛んでいった。

パラリと落ちてゆく彼女を守る唯一の装備は、今はただの布切れと化して彼女を守ることはなかった。



「そんな目で見ないでよ!」

「どうせ私は子供なんでしょ!!」

彼女はどこを隠す訳でもなく、全てを晒け出したまま叫んだ。

僕はゆっくりと首を振りながら彼女に近づいて行く。

僕はしっかりと彼女の肩を引き寄せ、髪の毛の香りを嗅いだ。

「このギャップが良いんだよ。」

僕は指先を、彼女の下腹部から伸びる魅惑のラインにあてがう。

僕は彼女の溝の中に少しだけ入り込んだ指先を、ラインに沿って撫で上げた。


「あッ、うっ・・・!」

まだ子供の表情をしながらも、習熟度を増した大人の様な感覚を持っているようであった。

僕は彼女に刻まれたあばら骨に沿って、小さな先端を探り当てるように指先を胸部に馴染ませていく。

「うん・・・っ」

今はまだ、男の子と同じ様な大きさではあったが、それでも成長中の女の子は、自身が美しく輝き、異性を酔わす身体へと変貌していくことを止めることは出来ない。

まだ若すぎる魅力ではあるが、その蕾が僕の呼吸に合わせるように、ぷっくりと膨らみ小さな花弁が僕の指先を求めるように、その先端をほんの少しだけ開かせていく。


『楽しい!!』

僕は彼女のお尻から魅惑のラインが見える正面へと、太ももの隙間を狙って聖剣を差し込んだ。

彼女に、女性には存在しない部分に、聖剣の輝きを見せつけた後で、その上部を聖剣の峰で擦り上げた。


「くっっ、くぅ〜〜っ」

彼女の、羽のように軽い全身が震えた。

僕は、彼女の身体を正面に見据え、聖剣をゆっくりと彼女へと突き刺していった。


「うっ!あッ! いっッ、痛い・・・」

彼女の声にやばいと思ったが、彼女は涙目になりながらも、僕の顔を両手で掴んで自分を見つめさせる。

「おねがい、きて・・・。」

そう言いながら、僕の唇を奪い、強引に歯茎の裏に舌をあてがって舐め上げてくる。

まだ僕と同じく、未開の経験値を明らかにするような稚拙な求愛が愛おしかった。

僕は彼女に口唇を奪われながら、僕は彼女の初めてを奪ってゆく。

その華奢な身体を、離れぬように存分に引き寄せていく。

出来ることならば彼女を、自分の・・・自分だけの存在にしてしまいたい気がしていた。

名残惜しく口唇と舌先を離して、彼女の頭を僕の鼻先に近づけた。

大人の女性のシャンプーの香りが、彼女に対比して僕の鼻腔を駆け巡ったときに、聖剣が2度、3度と大きく膨らみ律動していた。


「〇〇さん。」

僕は彼女を見つめながら、彼女に女神の光る衣をふんわりと被せた。

「可愛らしい体型に、大人を感じさせる背伸びをした香り・・・、そのギャップは間違いなく君の武器だよ。」

「ふんわりとした服装は華奢な身体をより引き立ててくれる。」

「僕は、君をより守ってあげたくなるんだ。」

「僕なんかは、いつも君を後ろから見詰めて、その香りをたのしんでいるんだよ。」


「えっ、ほんとに?・・・すごくうれしい!」

彼女は本当に嬉しいそうに涙を浮かべながらにっこり笑った。

彼女は僕に、ぎゅっと抱きついてキスをしてくれた。

もう、この女の子を離せなくなってしまいそうだった。


光のジャボンに包まれてゆく彼女が弾けて消えてしまうまで、僕は愛おしく彼女を抱き続けた。

いつのまにか弾けた光のシャボンは、〇〇さんを現実に引き戻していった。


あとに残っているのは、自分を固く守る鎧と、ちぎれたスポーツブラだけだった。

『あぁ、僕も今現実に引き戻されようとしている。』

このブラジャーをお土産にと思い手を伸ばしたが、

今少し届かぬ所で現実に身体が引き戻されて行くようであった。


ゆっくりと覚醒する爽やかな朝日の中で、目が覚めていく。

ねっとりとした感触が、僕のパンツの中で大人の香りを放っていた。



次回、未来の輝きに魅せられて ① に続きます。

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