第6話 静寂 及び『死』

散らかした部屋と

それに備わった想いが其処にある


足もとには読みかけの手紙が一葉

全てのものがひっそりと訪れを待ち

欠伸をしたまま 眠り惚けている

誰がこのものたちに時間の停止を求めたのか

溢れる言葉のかけらひとつさえ塞ぎとめたのか


音を失い、色は褪せ

空しく朝と夜の流れの中

哀しく 陽と風が掠れる外


【百年の眠り】からいつかは解き放たれるのか

いつかを待ったまま 永遠の眠りについてしまうのか


言葉が凍る

想いが閉じる


今 瞳、開いて!

それを見極めるために



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る