第2話  time limit

とりとめのない仕草 のなかに

なにげなく交わした言葉 のなかに


私はアナタを思い出しています


生きていれば

私よりやはり2つ年上で

「生意気な!」

と一番に私をやり込めるであろうアナタです


気に入った本 でもあれば

心ときめく曲や絵 でも見つければ


誰よりも最初にその感動を届けたい人です


生きてあれば

私より2つ分賢くて

「バカだなあ!」

て やはりいつものごとくかばってくれるであろうアナタです


あっ!言わなくては

と振り向いて

もう間に合わない

と気づいたときの心苦しさは

当事者でないとわかりにくいものです


そんな気まずさをくり返すことによって

人間は【慣れる】ことができるのかもしれません


でも

私の中にある気まずさは

案外いつまでも私をからかって楽しんでいるようです




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る